労働か沈黙の加担か、CIBが“口座の闇”を追う

タイ警察中央捜査局（CIB）は、Facebookページを通じて副業を偽装した詐欺グループの一端を突き止めた。逮捕されたのは、いわゆる“口座屋”として活動していた男。彼の役割は、ただ金を受け取ることだった。

詐欺グループは、ネット上で収入を増やしたい人」を募り、任務形式で送金を要求。その先にいたのが、男の口座だった。被害者の損失は10万バーツに及ぶ。

それは副業だったのか、あるいは金の流れを担う“静かな共犯”だったのか。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。

「受け取っただけだ」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、その“だけ”が持つ意味は、裁かれるに値した。

通帳に記されたのは金額のみ。だが、その行間には、だまされた者たちの声なき叫びが、たしかに滲んでいたに違いない。

タイ中央捜査局（CIB）
プロフェッショナルで中立、国民と共に。