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第241回 歩みはCreer fcの選手達と共に…”いとたく”バンコク指導記

2015年05月18日

2015年5月18日掲載

4月のソンクラン明けから始まった今ターム、俺はU-15とU-12のAcademyチームを主に指導しているのであるが、ハッキリ言って結果が残せていない。いとたくの色”熱く、熱苦しく”はブレずにいるも、やっぱり指導者は学び続けなければいけないと思う。だからJリーグやタイリーグ、そしてタイのブリラムが旋風を巻き起こしているACL(アジアクラブ選手権)やCL(欧州チャンピオンズリーグ)は極力観るようにしているし、その試合に対する監督の見解を興味深く注目している。元々俺は試合を分析するのが好きなのかも知れない。更にスポーツ誌Numberは隅から隅まで読破、サッカー選手は勿論のことサッカー以外の種目のトップアスリートの独自目線から刺激を大いに受けていて、それを選手達へ解り易く伝えていくようにしている。
今は4つのテーマを柱に週2試合のリーグ戦やトレーニングマッチに臨ませている。1つ目は色々なカテゴリー、レベルでプレーしてきた経験から”アプローチの距離とスピード”がそのままカテゴリー、レベルの違いに現れている…ということ。”攻守の切替を失くすほどのスピードアップを意識しなさい”と伝えるというよりは身体に植え付けるよう促している。
2つ目はアトレティコ・マドリーのシメオネ監督の戦い方から学んだ”相手の良さを消す”いうこと。試合開始からフルスロットルでプレーすることで流れを呼び込むと共に、相手の戦い方を…自分が対峙する選手の特徴を感じ取り、それを消していくべくプレーを考えなさいと伝えている。
3つ目はロッベンやリベリーを擁するバイエルン、メッシやネイマールそしてスアレス擁するバルセロナが表現しているゴールへの仕掛け。とにかくゴールへ向かうこと、ゴールを常に意識しながらプレーをすることを求めている。そのアプローチがドリブルなのかパスなのかは何でも良い、そこは自分の色でゴールを目指すことで自分の個性をピッチ上で表現しなさいと口酸っぱく煽り続けている。
そして極論「サッカーを楽しみなさい」と…思ったことは口にすること、良いプレーに対しては”ナイス”と当たり前のように口にして欲しいし、兎に角ポジティブなことを口にすることでチームの雰囲気も良くなるし、試合に集中することとなる。これら4つを表現し続け、気持ちでも運動量でも声でも全て相手より上回ることで”勝利を手にして来い”というのが俺の指導方針かな。
今年3月のU-15 Creer fc Cupを制したインター校のフランス人監督、彼は友人であると共に個性豊かな選手達をのびのびプレーさせている指導者、勝手にライバル視させて貰っている。そんな彼と少し話す機会があった。「メンバーがガラッと変わったね。」「大半が日本へ帰国したんだ。新チームを築き上げている途中なんだよね」「俺は”いとたく”の表現しようとしているサッカーのファンだから、またどんなチームになるか本当に楽しみだね。何より選手達の姿勢が良いね。」結果が出せていなかった時だっただけに、彼の言葉によって”俺はブレずに思うまま指導して行けば良いんだ”と確信する事が出来た。まさかライバルに気付かせて貰えるとはね。
今現在Creer fcは既存の選手と新戦力との融合、下のカテゴリー選手達の底上げにより各ポジションで競争が生まれている。現時点ではあまり強いチームでは無いかも知れない。だけど俺も彼らの今後の成長が楽しみなんだよね。そしてここで育った選手達個々人が日本でどのように活躍していけるか…俺も選手達と立ち止まらずに歩を進めて行こうと思う。


伊藤琢矢(いとたく)

アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand
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