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タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。2022年3月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。(インタビュアー:梅田 隼人)
昨今のコロナ禍では主義主張の違いによるフェイクニュースが数多く見受けられた。フェイクニュースが氾濫する今日では何を基準に、私たちはその情報を判断すべきか、変人ポーに聞いてみた。
変:まず、意見と事実の違いを知ることですね。そして、世の中の情報の多くが、その人の“単なる意見”だということを理解すべきです。
梅:スミマセン、まずその違いはなんでしょう?
変:辞書で引いた通りですが、意見はその人の単なる見解、考え方、主張であって決して事実ではありません。事実とは、本当にあったこと実際に起こっている事柄です。
そして、ここがややこしいところではありますが事実は、その人にとっては真実であるが為に人によって異なる現実が起こるわけです。
梅:前回の同じラーメンなのにAさんは美味しい、Bさんは美味しくない、となった現実の違いのことですね。
変:そうですね。じゃあCさんが、それぞれAさんBさんよりもらう情報というのはどんなものでしょう?
梅:Aさんは美味しいと言って、Bさんは美味しくないって言うんですよね。どちらも本人にとってはそれが事実ではあるけれど、自分にとってはまだどっちが事実なんてのはわからない、ってことですか?
……そう考えると、どちらかは自分にとってはフェイクニュースとなりますね。
変:その通りです。自分でそのラーメンを食べて事実確認するまでは、それは両方とも単なる意見で、いずれも事実ではないですよね。ここがポイントで、要は、世のなか多くの人が、他人の単なる意見を事実だと勘違いして失敗していることです。
梅:興味深い話ですね。詳しく教えてください。
変:持ち家は資産ですか?負債ですか?
梅:それは簡単なことです。持ち家は資産です。銀行もそう言っていますし、これは世間一般の常識ではないでしょうか。
変:ほら早速(笑)。持ち家は、負債です。住宅ローン、光熱費、維持費、固定資産税等自分の財布からお金が出ていくのは、すなわち負債です。もっとも、持ち家でも賃貸で収益を生むものは資産と言えます。何故なら、自分の財布にお金を入れてくれるからです。
梅:なるほど。悔しいのでもう一つ、お願いできませんか?
変:では、時間とお金、どちらが大事ですか?
梅:それは、その時の環境による。違いますか? だって支払いに迫られている時はお金が大事だし、連休の時には時間が欲しい、とその時によって違いますから。
変:悪くないですが、それはその人の意見を代弁しているだけとも言えますね。本質的なことを言えば、時間が大事となります。その証拠に、時間をかければお金は手に入れることができますが、お金で時間そのものは買えないからです。時間の方が、「かけがえのない」ものである以上、お金より時間の方が大事だと言えそうです。
梅:なるほどです。…最後にもう一つ、チャンスをください。
変:では、有名人がスキャンダルを起こしました。テレビ、ネットニュース、SNS、他あらゆるメディアでも、この話題でもちきりです。このスキャンダルは、事実ですか?
梅:それは事実ではありません。何故かはわかりませんが…
変:正直ですね(笑)、そうです、それは事実ではありません。それは、各メディアの記者たちの単なる“意見”に過ぎないからです。
梅:ここでも、自分で事実確認するまでは、それはまだ事実ではなく、誰かの意見ということですね。ただ、それを言ってしまうと世の中のほとんどが事実ではなく、誰かの意見ということになってしまいますね? もっと、こう…フェイクニュースを見分ける為にも、その情報に信憑性があるのかないのかを見分ける基準はないものでしょうか?
変:それも簡単な事です。まず、当の本人が言っていることでなければ、それはその人の意見です。例えば、どこかの記事や誰か別の人の投稿をシェアして出回る情報は単なる意見です。それは、事実ではありません。また、もしその情報が事実ではなかった時にその情報を口にする当人が「損害を被る」立場ではない場合、それもやはり、その人の単なる意見です。信憑性などありません。逆に、当人ではなくてもその人がそのような立場である場合は、それは信憑性が高いと言えます。
梅:その「損害を被る立場」というのは具体的にどういったものを言うのでしょう?
変:例えばさっきの有名人の場合、信憑性があるのは当人の口から言われる情報のみですね。M迫さんのように当人の口から言われる情報が(結果的に)嘘だったとしても、いずれはバレるものだからです。一方で当人ではなくとも、それが法人の場合はその部署の責任者、もしくはその法人の代表などがそうした立場に当たります。これは従業員1万人いる企業の一平社員の情報の信憑性を考えると、理解してもらえるかと思います。
いずれにしてもフェイクニュース(=誰かの意見)を「事実」だと勘違いしている為に、世の中の多くの人が人生レベルの失敗をしているので、ここは注意しておきたいポイントではありますね。
梅:最後にその、勘違いしていると言われる事例を教えてもらえますか?
変:さっきの話で言うと持ち家を資産だと思って購入してしまうパターンですね。予めそれを負債だと認識して、それでも考えあって購入するのならまた話は別ですが、多くの人が不本意に30年の住宅ローンによって人生を縛られているのはその為です。
また、時間を大事にしないが故に、多くの人がその限りある人生時間を切り売りしてまで、お金を取りに行っている現実もあります。
一の事実よりも百の意見を参考にしているが為に、不本意に失敗するんです。もう一度言いますが、誰かの意見は事実ではありません。その人にとっては真実であったとしても、自分にとっては真実と異なる場合があります。なので、全メディアが報道して例えその意見が百万になろうとも、それが事実だという道理は一切ありません。
フェイクニュースに限らず、意見と事実の違いを見分けることは、人生に影響するほどの超大切な判断基準となり得る、という私の単なる“意見”でありました。
<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!
『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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