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タイの医療機器・医療用品業界で、病院向けの基本的な医療用品が2026年7月にも不足する可能性があるとの懸念が出ています。世界的なエネルギー価格の変動、輸送費の上昇、中国からの原材料供給制限などが重なり、国内メーカーの生産コストが大きく膨らんでいるとされています。กรุงเทพธุรกิจ(Bangkok Biz News)が2026年5月4日に伝えています。
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タイ工業連盟の医療機器製造業グループ関係者によると、中東情勢などを背景としたエネルギー危機が、医療機器の生産にも連鎖的な影響を及ぼしています。特に、注射器や点滴チューブ、生理食塩水関連用品など、多くの医療用品に使われるプラスチック樹脂やポリマーの原料価格が急騰しており、メーカー側の負担が増しているということです。
輸送費も大きな問題となっています。船便を含む物流費はすでに約40%上昇しており、緊急輸送では通常の最大3倍の費用がかかるケースもあるとされています。さらに、医療用プラスチックの原料となるポリオレフィン系の素材については、価格が直近の納入サイクルで約50%上昇し、今後も発注ごとに40~50%上がる可能性があると指摘されています。
特に深刻とされているのが、中国からの化学原料の供給制限です。関係者によると、中国からの主要原料の輸出量は通常の20~30%程度に抑えられており、タイ国内のメーカーは十分な原材料を確保しにくい状況に置かれています。この影響で、平均的な生産コストは約25%上昇しているとされています。
一方で、タイ政府の医療用品調達は年間固定価格の入札制度を基本としており、メーカー側が上昇したコストを価格に反映しにくい構造になっています。そのため、企業が実質的に損失を負担しながら供給を続けている状況だとされ、価格基準の見直しが行われなければ、9月から10月ごろに一部企業が操業継続の限界に達する可能性もあると警告されています。
供給不足や病院側の買いだめを防ぐため、メーカー側は今後、注文量の50%程度に納入を制限する対応を取る可能性があります。これは、全国5,000カ所以上の病院や医療機関に公平に医療用品を行き渡らせるための措置とされています。特に手術室や救急部門への優先供給が必要だとの声も出ています。
業界側は政府に対し、緊急輸入のためのファストトラック制度の導入、食品医薬品局による製造業者認証の簡素化、調達価格の柔軟な見直し、現場レベルで不足状況を把握するための窓口設置などを求めています。また、国内生産を強化し、中国製品への依存を減らす必要性も指摘されています。
さらに、物流費を抑えるため、複数の企業が同じ地域の病院向けに共同配送を行う「共有物流」の導入も提案されています。現在は各企業が個別に病院へ配送しているため、燃料費や輸送費の負担が重くなっています。関係者は、医療機器や医療用品は単なる商業製品ではなく、人命に関わる物資であるとして、政府が調整役となって供給体制を整えるべきだとの考えを示しています。
■เครื่องมือแพทย์ส่อขาดตลาด ก.ค.นี้ ฝากรัฐเลิกแช่แข็งราคา-เปิด Fast Track
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