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タイ東北部ルーイ県で2025年9月25日、12歳の少女にわいせつな行為をしたとして、70歳の男が逮捕されました。男は、少女とその母親(31)に対し、わずかそれぞれ20バーツづつ、合計40バーツ(約200円)を支払ったと供述しており、その金額の異常な低さが事件の悲劇性を際立たせています。
この事件は、警察が9月16日、自身の娘に売春を斡旋していたとして母親を人身売買の容疑で逮捕したことから始まりました。母親は複数の村で高齢者らを相手に娘の性的サービスを売っていたとみられ、その後の捜査線上に今回逮捕された男を含む少なくとも7人の男が浮上していました。
逮捕された男は警察の調べに対し、「母親から1000バーツで話を持ちかけられたが、40バーツしか持っていなかった。母親はその金額で合意し、母娘2人に対し20バーツずつ支払った」と供述。少女の体を触ったことは認める一方、性的関係は否定しているということです。
男の身柄は9月27日、勾留手続きのため裁判所へ送致されました。警察は残る6人の被疑者についても、科学捜査の結果を待って順次、逮捕状を請求する方針です。また、元地方公務員など、ほかにも関与した人物がいる可能性があるとみて捜査を拡大しています。
被害に遭った12歳の少女は、現在は児童保護施設で安全に保護されています。わずか40バーツという金額は、タイの一部地域が抱える深刻な貧困と、それによって失われる人間の尊厳を象徴するものとして、社会に大きな衝撃を与えています。
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