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タイ政府は2025年7月29日、カンボジアとの国境衝突において「生物兵器を使用した」とする主張を全面的に否定しました。この主張は、カンボジア国王を装った偽のフェイスブックページに投稿されたもので、政府は「悪意ある偽情報であり、地域の緊張を煽る目的がある」と非難しています。タイ政府メディアNNTが伝えています。
首相府およびタイ・カンボジア国境情勢特別対応センターを代表して、ジラユ・フンサップ政府報道官が同日午後、記者会見を行い、対応を明らかにしました。
ジラユ報道官は「問題となっているフェイスブックページは偽造されたもので、カンボジア当局とは一切関係がありません」と述べた上で、「拡散されている情報は事実無根であり、国民の混乱を招き、世論を扇動する意図があります」と強調しました。
また、タイ王国軍の国境での行動はあくまで限定的かつ防衛的なものであり、国際法の枠組みに完全に則っていると説明しました。タイは化学兵器禁止条約(CWC)の締約国であり、化学兵器禁止機関(OPCW)とも連携しているため、「生物兵器を保有または使用することはありません」と明言しました。仮にそのような兵器が使用された場合は、国際的な監視システムによって即座に検出されるとしています。
さらに政府は、SNSなどで発信される未確認の情報に対して警戒するよう国民に呼びかけました。ジラユ報道官は、「虚偽の内容を鵜呑みにしたり拡散したりすることは、外交関係を損ねる恐れがあります。正確な情報は政府の公式発表を通じて確認していただきたい」と訴えました。
政府は今後も国境地帯の緊張緩和に努め、カンボジア側と連携しながら、さらなる衝突の回避を目指す方針です。
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