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©国立公園・野生動物・植物保全局
タイ国立公園・野生動物・植物保全局は2025年6月20日、スペイン人の動物ドキュメンタリー監督(53歳)が保護動物を無許可で飼育していた件について、カンチャナブリー県の裁判所が有罪判決を言い渡したと発表しました。
スペイン人監督は、コツメカワウソ9匹とインドニシキヘビ1匹を違法に飼育していたとして、禁錮3か月および3万バーツの罰金刑を受けましたが、刑の執行は2年間猶予され、1年間の保護観察処分となりました。
事件は、野生動植物保護に取り組む特別チーム「เหยี่ยวดง(ヤイオーダン)」が、関係機関と連携してカンチャナブリー県レーカワン郡にあるスペイン人監督の住居を捜索したことから発覚しました。現場では、法律で保護されている動物を無許可で飼育していたことが確認され、動物は押収されました。
スペイン人監督は法廷で、自身が動物ドキュメンタリー制作者であることを明かし、知識不足から違法飼育に至ったと述べました。裁判所は、動物に対する虐待行為が見られなかったこと、被告が深く反省していること、子どもを養っていること、そして前科がないことなどを考慮し、実刑の回避を判断しました。
スペイン人監督は今後、保護観察局へ4回出頭する義務があり、初回は24時間以内に報告する必要があります。また、社会奉仕活動への従事や、自然保護地域管理局の監督下に置かれることも命じられています。
今回の判決は、司法制度が処罰だけでなく更生の機会を重視していることを示す一例とされています。しかしながら、どのような理由であれ、保護動物を無許可で飼育する行為は法律違反であり、厳しい処罰の対象となります。
当局は市民に対し、保護動物の違法な飼育や取引、虐待を目撃した場合は、森林保護ホットライン「1362」へ通報するよう呼びかけています。皆様の協力が、貴重な野生動物の保護につながります。
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