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ぜんじろう独占インタビュー in バンコク~世界で戦う日本人スタンダップ・コメディアン~

2017年8月11日 配信

ぜんじろう独占インタビュー in バンコク~世界で戦う日本人スタンダップ・コメディアン~

去る2017年8月6日、バンコク市内の居酒屋・なぎ屋プラカノン店で開催された「第一回プラカノン夏祭り!」に、特別ゲストとしてスタンダップ・コメディアンのぜんじろうさんが参加。コメディショーで観客を笑いと感動の渦に巻き込んだ後を直撃しました。

ぜんじろう独占インタビュー in タイ・バンコク

ぜんじろう独占インタビュー in タイ・バンコク

 

“笑い”の輸出のパイオニア

サッカー、野球、テニス、映画、漫画など様々な日本人が海外で活躍しています。お笑いの分野でも、吉本興行の住みますアジア芸人やピースの綾部 祐二さんがアメリカ進出を目指すなどしていますが、その先駆者=パイオニア的存在がぜんじろうさんです。

今から約20年も前、ぜんじろうさんは単身渡米、同じ年にロサンゼルスのスタンダップ・コメディ大会で2位になります。その後も、アメリカ、フランス、オランダなど各国のコメディ大会に出場したり、現地のTV番組に登場しています。2015年にタイ・バンコクで開催された国際スタンダップ・コメディアン大会ではエントリー数44か国、出場22か国の中で見事トップに輝いています。

ぜんじろう独占インタビュー in タイ・バンコク

--タイの国際スタンダップ・コメディアン大会に参加されるきっかけは何だったのでしょうか?

ぜんじろう:スタンダップ・コメディアンの大会は、ボクシングの大会みたいに世界のあちらこちらで開催されているんですね。それでアメリカの大会に参加していたコメディアンに「タイにもこういう大会があるぞ」と教えて貰ったんです。ちなみに、その時の優勝ネタは日本の英語教科書がいかに変かというもの。「これはオレンジです!」「いや、それはリンゴではありません!」と教科書の例を言うだけで観客は大爆笑でした。

 

欧米の笑い=皮肉の笑い

--スタンダップ・コメディというのは何でしょうか?

ぜんじろう:己一人の話術、マイク一本だけで笑いを取る技です。日本人にはエディ・マーフィーとか知られていますよね。日本の漫談と似ているんですが、非なる物です。一番の違いは“自由さ”です。欧米では人種やプライバシー以外なら何でもOK。欧米の笑いの本質は皮肉(サーカズム)です。反対に日本は直接的です。例を上げると、日本では禿の人に「はげ!はげ!」という言う。対して欧米では、「いやあ経済的な頭ですね~、整髪料がいらないじゃないですか」と言うような。また一発ギャグも存在しません。もっと言えば、欧米は大人の笑い、日本は単純な子供の笑い、という違いです。

また聴き方に対する態度も違います。初めて聞いた名前のコメディアンであっても、ちゃんと聴いて、面白ければしっかりと反応をしてくれます。私が海外で色々と賞を貰っているのが、その証拠だと思います。

ぜんじろう独占インタビュー in タイ・バンコク

--何故、笑いの質でそういう違うがあるのでしょうか?

ぜんじろう:日本が縦社会だからではないでしょうか。皮肉というのは弱者の武器です、下から上への突き上げが笑いになります。一方、欧米では上下など関係なく、好きに自分の意見を言えますから。

--そういった笑いの質の違いが、日本の芸人さんが海外では未だあまり活躍出来ていない理由でしょうか?

ぜんじろう:それもありますが、あとは単純に経済的な理由で、日本で食べていけるからだと思います。

 

チャレンジし続けるファイター

--30代に欧米で活躍した後、40代に入り、目をアジアに向け始められたのは何故ですか?

ぜんじろう:自分のルーツを探りたくなったんです。インドや中国、台湾など各国でライブをしましたが、どんな国でも都会に関してはそんなに差がないことが分かりました。ネット社会の影響もあるでしょうね。そして、この時代、どこの文化圏や国に属しているかとかあまり囚われなくて良いのではないかと感じ始めました。

--今回の訪タイ中、初のタイ語でのステージにも挑戦されますね?

ぜんじろう:ええ、タイ人の生徒さんが通う日本語学校でさせて貰います。タイの吉本興行の後輩に色々話を聞いたりして、準備をして来ました。どんな風な反応があるか楽しみですね。
*注:今回のインタビューは8月6日、日本語学校でのライブは8日に行われました。

--日本でスタンダップ・コメディの協会を発足されたそうですね?

ぜんじろう:ええ、去年(2016年7月)、清水宏さんが会長、私が副会長でスタートさせました。こういう活動を通じて、大人の笑いを日本で根付かせたいんです。特に若い人たちの間で。

ぜんじろう独占インタビュー in タイ・バンコク

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2時間の全力投球のステージ後、お時間を頂き、ありがとうございました!

(取材 梅本昌男)

 

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