|

タイ東部チョンブリ県パタヤで2026年11月1日、サッカーのタイ・リーグ2(2部リーグ)の試合終了後、韓国人監督に対して観客が「キムチマン」などと侮辱的な言葉を浴びせる騒動が発生しました。人種差別的な発言をめぐって両者が激しく口論となり、タイサッカー協会が事実関係の調査に乗り出しています。
騒動が起きたのは、パタヤ・ユナイテッドとカンチャナブリー・パワーFC(พลังกาญจน์ เอฟซี)の試合終了後です。試合はパタヤのノンプルー市営スタジアムで行われ、2対2の引き分けに終わりました。
タイメディアによると、試合後にロッカールームへ戻ろうとしていたカンチャナブリーの韓国人監督、朴恒緒(パク・ハンソ)氏に対し、パタヤ側のサポーターとみられる男性が「キムチマン」などと繰り返し叫び、挑発しました。
SNSに拡散された動画では、朴監督が口元に指を当てて静かにするよう求めたものの、挑発が続いたため激怒し、観客に向かって拳を振るようなしぐさを見せながら激しく抗議する様子が映っています。
周囲の選手やスタッフ、スタジアム関係者が制止したため、実際の殴り合いには発展しませんでした。
なお、タイでは報道や警察の公式発表などで、韓国を「キムチの国」、日本を「刺身の国」と表現することがあります。
タイランドハイパーリンクスでも過去に、タイメディアが韓国人を「キムチの人」と表現した事例や、タイ入国管理局が日本人を「刺身の国の人(แดนปลาดิบ)」と表現した事例を紹介しています。
こうした表現は国を象徴する食品を用いた呼び方であり、それ自体が必ずしも侮辱を意味するわけではありません。ただし、今回のように相手を挑発する目的で繰り返し叫んだ場合には、人種差別的な言動として問題視されることがあります。
今回の騒動では、カンチャナブリーに所属するマダガスカル出身のジョン・バジオ選手に対しても、身長をからかう侮辱的な言葉が浴びせられたと報じられています。
カンチャナブリーは試合後、「SAY NO TO RACISM(人種差別にNO)」と題する声明を発表しました。
声明では、人種、肌の色、民族などを理由とするあらゆる差別に反対する姿勢を示し、サッカーは世界中の人々をつなぐスポーツであり、出身地や肌の色にかかわらず、すべての人が平等に尊重されるべきだと訴えました。
タイサッカー協会は11月2日、今回の騒動を受けて声明を発表し、競技場内外やSNS上を含むあらゆる人種差別行為に反対する立場を表明しました。
協会のヌアンパン・ラムサム会長は大会運営部門に対し、関係する情報を収集し、規定に基づく審議手続きを進めるよう指示しました。
タイサッカー協会の懲戒規定には、人種や肌の色に関する侮辱行為への罰金や出場停止などの処分が定められています。
また、ホームチームのパタヤ・ユナイテッドも11月3日に声明を発表し、騒動について遺憾の意を表明しました。
同クラブは人種差別やあらゆる差別的行為を非難するとともに、試合運営担当者やスタジアム関係者と協力して証拠を収集し、公平に事実関係を調査すると説明しています。
調査によって問題行為が確認された場合には、関係規定に従って適切に対応する方針です。
今回の騒動は韓国やタイのメディアでも取り上げられており、今後の調査結果や処分の有無が注目されています。
—
※出典
Khaosod・カンチャナブリーFCが人種差別反対声明
Khaosod・タイサッカー協会が声明、調査と処分を検討
Khaosod・パタヤ・ユナイテッドが声明
Matichon・試合後の人種差別騒動と協会の対応
関連記事
新着記事