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タイ入国管理局とノンタブリー県パークレット警察は2026年1月19日、ノンタブリー県ムアントンタニ地区にあるコンドミニアムを捜索し、大規模なロマンス詐欺グループの拠点を摘発しました。今回の捜索で外国人13人が逮捕されています。
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事件の発端は、2025年末にタイ人女性がノンカーイ県ムアン警察署に被害を届け出たことでした。女性は、SNS上で中国人エンジニアを名乗る人物と知り合い、恋愛関係を築いた後、「大型建設プロジェクトに関わっているが資金を引き出せない」と説明され、立て替え名目で送金を求められました。女性はこれを信じ、4回にわたり口座へ送金し、被害額は200万バーツを超えたとされています。
警察が資金の流れを追跡した結果、背後には外国人による組織的な犯罪グループが存在し、詐欺役、現金引き出し役、口座勧誘役など役割分担を明確にした体制で活動していたことが判明しました。連絡には犯罪ネットワーク専用のアプリが使われ、拠点はムアントンタニ地区に置かれていました。
情報を受け、入国管理局と第1管区警察の幹部は合同捜査を指示。2026年1月19日午後1時ごろ、被害者とやり取りが活発になる時間帯を狙い、警察が一斉にコンドミニアムを捜索しました。室内では被害者とチャット中の容疑者も確認され、一部は逃走を図りましたが、建物外で待機していた警察官が全員を確保しました。
逮捕されたのはナイジェリア国籍11人とコートジボワール国籍2人です。入国管理当局の調べで、8人は滞在期限超過、ナイジェリア国籍の5人は不法入国の疑いがあり、ラオス国境から密入国したことを認めています。警察は当初の容疑として「不法滞在」「無許可入国・滞在」で立件しました。
現場からはパソコン4台、携帯電話29台の計34台以上の通信機器を押収。初期解析の結果、グループは密に連携し、グループチャットで互いに警戒情報を共有していたことが分かりました。複数の端末では、欧州やアジアの裕福な外国人になりすましたロマンス詐欺のやり取りが確認され、ノンカーイ県の被害事件とも関連があるとみられています。
警察によりますと、一部の容疑者はタイ人女性と同居し、「友人の金を預かるだけ」などと偽って銀行口座の使用や現金引き出しを依頼していたということです。集めた現金は暗号資産に換えられ、手数料を差し引いたうえでナイジェリアへ送金されていました。
当局は今後、組織全体の解明を進め、逃走中の関係者の行方を追う方針です。タイ警察は、身元が確認できない相手とのオンライン上のやり取りには十分注意するよう呼びかけており、不審な動きがあれば警察通報窓口(1599)や入国管理局ホットライン(1178)へ情報提供するよう求めています。
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