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タイ中部スパンブリー県ムアン郡で2025年12月19日夜、地方行政当局が市内の娯楽施設を立ち入り検査したところ、僧侶3人が一般客として店内で酒を飲んでいたことが確認されました。このうち1人からは、薬物使用を示す反応が確認されました。
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当局によりますと、近隣住民から「音楽の音量が大きく生活に支障が出ている」との苦情が寄せられたことを受け、ムアン郡の行政担当者と治安部隊が施設を検査しました。店内では多くの客が酒類を飲んでおり、身分確認を進める中で、不審な行動を取る男性3人が確認されました。
3人は私服姿で、店外へ立ち去ろうとする様子や、店員を装うような行動を見せたため、当局が事情を確認しました。あわせて3人が利用していた車両を調べたところ、僧衣や托鉢用具などが見つかり、全員が僧侶であることが判明しました。
確認された3人のうち1人は、スパンブリー県内の別の郡にある寺院の住職で、残る2人は同県内の寺院に所属する僧侶でした。3人は同じ車で現地を訪れていたとされています。
その後の薬物検査で、僧侶1人から薬物使用を示す反応が確認されました。一方、車内から違法物品は見つかっていません。
地方行政当局は3人を所管の僧務機関に引き渡し、全員が還俗の手続きを受けました。薬物反応が確認された1人については、関係機関により治療や法的手続きが進められるとしています。
なお、日本では僧侶が私服で外出したり、夜間に飲食や外出をしたりすることが、直ちに強い社会的批判の対象となるケースは多くありません。一方、タイでは上座部仏教が社会生活に深く根付いており、僧侶は戒律を厳格に守り、日常生活においても高い品位を保つ存在として広く認識されています。このため、僧侶が酒類を提供する娯楽施設に深夜立ち入ることや、一般人を装って飲酒する行為は、法律違反でなくても宗教的・社会的に不適切と受け止められやすく、今回もこうした背景のもとで還俗の措置が取られました。
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