75歳女性の送金を阻止、銀行窓口で詐欺被害を防いだバンコク警察の迅速対応

バンコク首都警察は2025年12月13日正午ごろ、詐欺グループ（いわゆるコールセンター詐欺）の被害に遭っていた75歳の女性を無事に保護し、さらなる金銭被害を未然に防いだと発表しました。

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警察によりますと、被害女性は警察官を名乗る人物から電話を受け、「捜査のための金融取引が必要」などと脅迫・説得され、家族には知らせないよう指示されていました。女性は強い不安を感じ、自宅のあるチャルンクルン地区から行方が分からなくなったため、連絡が取れなくなった息子がバンコクのヤーンナーワー警察署に被害届を提出しました。

通報を受けた警察は直ちに捜索を開始。息子から「一時的に連絡は取れたが居場所を明かさず、静かな室内にいるような様子だった」という重要な情報を得たことから、周辺のホテルを重点的に確認しました。その結果、女性が近隣のホテルに一時滞在した後、タクシーで移動したことが判明しました。

警察はタクシーの移動経路を追跡し、女性がショッピングモールに向かったことを特定。現地で捜索を行ったところ、銀行カウンターで現金の引き出し手続きをしている女性を発見し、警察官が身分を明かして取引を即座に停止させました。その後、丁寧に事情を説明し、女性の不安を和らげたということです。

警察の確認によると、女性はすでに3つの銀行口座から合計13,000バーツを引き出していましたが、さらに別の銀行から26,000バーツを引き出そうとしていたところを阻止されました。

女性はその後、ヤーンナーワー警察署に同行し、追加の聞き取りと安全確保が行われ、家族と連絡を取ったうえで帰宅しました。

バンコク首都警察は、「警察官が電話で金銭の送金を求めることは絶対にない」と強調し、特に高齢者のいる家庭に対し注意を呼びかけています。不審な電話を受けた場合はすぐに電話を切り、最寄りの警察署、または緊急通報191、サイバー警察ホットライン1441に連絡するよう求めています。