カンボジアの愛国少年、タイ国旗と間違えてコスタリカ国旗を踏みつける

【2025年8月1日】カンボジアの少年たちがSNSに投稿した動画が、思わぬ形で注目を集めています。画面下部に表示された国旗を踏みつけるような演出で、タイを挑発する意図があったと見られましたが、実際に表示されていたのはタイ国旗ではなく、コスタリカ国旗でした。

この動画は、実際に国旗を踏んでいたわけではなく、画面上に国旗の画像を合成表示し、足元に配置することで“踏みつけているように見せる”演出を用いたものでした。少年たちは明らかにタイ国旗を想定していたと見られますが、誤ってコスタリカ国旗を使用してしまい、ネット上では「的外れな敵意」として失笑を買う結果となりました。

誤認の背景には、タイ国旗とコスタリカ国旗がいずれも“赤・白・青”の3色ストライプで構成されているという共通点があります。色使いは似ているものの、タイ国旗は中央に青、その上下に白と赤が配された5本構成。一方、コスタリカ国旗は中央に赤、上下に白と青の帯が入る構成で、順番が異なります。少年たちは、色までは合っていたものの、ストライプの順番までは覚えていなかったようです。

こうしたパフォーマンスの背景には、タイとカンボジアの間で長年続く国境をめぐる対立があり、少年たちはその緊張感の中で“祖国を守る”という愛国心を表現しようとしたと考えられています。しかしながら、誤った国旗を使ってしまったことで、その行為は無関係な第三国への侮辱表現となり、意図とは正反対の結末を迎えました。

タイのSNS上では、冷静かつ皮肉を交えたコメントが相次ぎ、特に以下の一言が広く拡散されました。

「อันที่เธอเหยียบคือธงชาติคอสตาริกาจ้ะหนู」
（あなたが踏んでいるのはコスタリカの国旗だよ、坊や）

愛国心を示したつもりのパフォーマンスが、国旗の順番を覚えていなかったばかりに一転して笑いの種に。なにより、わざわざ“コスタリカの国旗”を見つけてくるほうが、むしろ難しかったのではないでしょうか。