THAILAND HYPERLINKS ไทยแลนด์ ไฮเปอร์ลิงค์ タイ旅行やタイ生活とタイエンタテイメントのポータルサイト

土の眠りは終わったのか、それとも始まりだったのか~CIB、二十年の沈黙を掘り起こす

2025年6月20日 配信

タイ警察中央捜査局(CIB)は、チェンマイ県の大地に深く刻まれた違法採掘の歴史を、静かに掘り起こした。摘発対象は、一見してただのバンだった。だがその車内には、無許可の外国人労働者、土砂運搬の帳簿、そして過去の轍が詰め込まれていた。

現場は、サンカムペーン郡・ブアックカーン地区。そこでは、20年以上にわたり違法な採掘が行われていたという。「ただの穴ではない。そこには積年の無言が沈んでいた」そう語ったかもしれない──そして「だがCIBが踏み込んだ時、それは証拠に変わった」と続けたかもしれない。

摘発に至ったのは、地域住民の断続的な声だったのか、それとも目に見えぬ圧力が緩んだ瞬間だったのか。それは違法採掘の実態だったのか、または地域権益の闇だったのか。いや、そんな問いなど意味はなさない。

押収されたのは、バックホー2台、ダンプカー3台、業務記録、監視カメラ映像、そして白いピックアップトラック。そのすべてが、ただの道具でありながら、同時に“20年の罪の記録媒体”でもあった。

「俺はただ、土を掘っていただけだ」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、土を掘る行為が違法となる瞬間、それは単なる労働ではなくなったのだ。

そしてこの事件の影には、過去に13名の住民が逆に訴えられたという事実も横たわっている。黙る者が裁かれ、声を上げた者が潰される――その構図を、CIBは覆しにきたのかもしれない。

CIBの今回の摘発が何を意味するのか。それが終わりなのか始まりなのか。重要なのは、土を掘る手が、ようやく止まったということだ。

タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク