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日本の外務省は2025年12月16日、匿名・流動型犯罪グループ(いわゆる「トクリュウ」)を含む犯罪組織による、海外での「闇バイト」への注意を呼びかける広域情報を発出しました。海外で高収入をうたう求人に応募した結果、日本人が特殊詐欺や違法薬物の密輸などの犯罪に加担させられ、現地警察に拘束される事案が引き続き発生しているとしています。
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海外で日本人を狙う「特殊詐欺」に注意 外務省が注意喚起
外務省によりますと、SNSやインターネットを通じて「短期間で高収入」「楽して稼げる」「全額日払い」などの甘い言葉で海外渡航を促され、現地で特殊詐欺の「かけ子」として加担させられたり、意図せず違法薬物(大麻など)の運び役にされてしまうケースが確認されています。こうした事案は東南アジアを中心に多く発生しており、未成年者が関与させられる例や、犯罪組織内部で暴行を受けるケースも報告されています。
外務省は、海外であっても各国の法律や日本の法律に基づき、犯罪行為に対する刑罰を免れることはできないと強調しています。「知らなかった」「聞いていた内容と違った」といった事情があっても考慮されず、拘束や処罰を受ける可能性があり、違法薬物密輸の場合には死刑が科される国もあるとしています。
また、一度犯罪に加担してしまうと、パスポートを取り上げられて軟禁状態に置かれたり、本人や家族の個人情報をもとに脅迫されて抜け出せなくなるおそれがあると指摘しています。犯罪組織にとって、闇バイトの応募者は「使い捨て要員」であり、警察に拘束されても助けてもらえないとしています。
外務省は、海外での闇バイトに応募してしまったと感じた場合には、一人で抱え込まず、渡航前であれば家族や外務省、警察に相談するよう呼びかけています。また、すでに海外で犯罪に加担させられたと感じた場合には、現地の日本大使館や総領事館に遠慮なく連絡・相談するよう求めています。
出発前には外務省海外安全ホームページを確認し、安易に高収入をうたう海外求人に応募しないよう、慎重な行動を心がけることが重要です。
■【広域情報】匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)を含めた犯罪組織による海外における闇バイトに関する注意喚起(加害者にならないために)
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