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タイ政府広報局が2025年10月30日に伝えたところによると、タイはスリランカに長年派遣されている2頭のタイ象「プライ・プラトゥパー(Plai Pratu Pha、51歳)」と「プライ・スリナロン(Plai Srinarong、29歳)」の健康状態や労働環境に懸念が生じていることを受け、帰国に向けた取り組みを再開しています。
スチャート・チョムクリン副首相兼天然資源環境大臣は、11月初旬に獣医団および特別任務チームを率いてスリランカを訪問する予定です。今回の派遣には、同省事務次官と国立公園・野生動植物・植物保全局の局長も同行し、現地で象の健康状態を直接確認するとともに、スリランカ当局、寺院、象の保全団体などと外交交渉を行う方針です。
プライ・プラトゥパーは1980年にキャンディ県のスドゥフンポラ寺院へ、プライ・スリナロンは2001年にラッタナプラ県のケラニヤ寺院へ、いずれも「友好の象徴」として贈られました。現在、2頭はおよそ105キロ離れた場所で飼育されています。
スチャート副首相は、2001年に海外へ贈られた象「プライ・サクスリン」をタイに帰還させた成功例を挙げ、「今回も健康診断を交渉の一部として進め、同様の方法で帰国を実現させたい」と述べました。政府は、両頭を労働から引退させ、タイ国内で適切に保護することを最優先にしており、「交渉には時間を要する可能性があるが、象の福祉を守る決意に変わりはない」と強調しています。
タイは1980年から2016年の間に、スリランカ、デンマーク、日本、スウェーデン、オーストラリアなどへ計20頭の象を贈呈してきましたが、現在は輸出政策を終了しており、国際的な交流は動物福祉基準を厳守する形でのみ行われています。
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