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2025年9月15日、バンコク都は戦勝記念塔(アヌサワリー・チャイ)の景観およびバス停留所を改修するプロジェクトを発表しました。今回の改修は過去20年で最大規模とされ、商業環境や公共空間の再整備、スカイウォークの接続、バス停留所の刷新などを通じて、都市交通の利便性を高めるものです。バンコク都はこれにより「Car Free Everyday」──市民が日常的に自家用車を使わず移動できる街づくりを推進するとしています。
今回の改修は、市民の実際の利用行動を起点とし、都市計画・景観設計・交通工学を組み合わせて設計。雨よけ付き歩道、最短距離での乗り換え、風通しの良い空間づくりなどを重視しました。歩道の拡張や横断歩道の新設、ユニバーサルデザインの導入、樹木の植栽、4つの交差点を結ぶ歩道橋の設置も予定されています。また、ラーチャウィティ通りのスカイウォークと接続し、戦勝記念塔からトゥックチャイ交差点までの8つの病院をシームレスにつなぐ計画です。
バス運行の効率化に向け、停車位置を分散させ、二重駐車を減らす新しい停留システムを導入。始発・終点の路線は主要停留所、通過路線は島型停留所に振り分け、行き先ごとにグループ化して利用者が分かりやすい配置にします。これにより混雑が緩和され、乗客が接近するバスを容易に見分けられるようになります。
改修後の戦勝記念塔エリアでは、バス、バン、バイクタクシー、徒歩、スカイウォーク、さらにBTSやMRTといった鉄道が効率的に接続。複雑な乗り換えをスムーズにし、市民が公共交通をより日常的に利用できるようにします。
バンコク都は「戦勝記念塔は公共交通の重要な結節点であり、今回の開発は市民の実際の使い方を踏まえてデザインしたもの。都市の移動がより快適になり、公共交通利用の文化が根付くことを期待している」とコメントしています。
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