タイの水産物、米国輸入基準をクリア～海洋哺乳類保護法に適合

タイ漁業局は、米国の「海洋哺乳類保護法（MMPA）」に基づく適合性評価において、タイが基準を満たしたと発表しました。これにより、タイ産水産物は引き続き制限なく米国市場へ輸出することが可能になります。2025年9月12日にタイ広報局が伝えています。

米国海洋大気庁（NOAA）は、連邦官報において各国の適合性を公表。世界135の貿易相手国から計2,500の水産品目が評価対象となる中、タイは89か国の合格国のひとつとなりました。漁具を用いたすべてのタイ産水産物が評価基準を満たし、輸出継続が認められています。

タイは2017年から、MMPAに基づく適法性比較のためのデータを米国に提出してきました。漁業局は「タイの水産物は海洋哺乳類を傷つけたり絶滅に追いやるような漁法によって生産されたものではない」と強調し、保全策を並行して進めていると説明しています。

主な取り組みとしては、2027年までの国家行動計画による省庁横断的な連携、漁師が海洋哺乳類を救出した場合に罰則を免除する法改正、そしてイルカの網への混獲を防ぐ音響警告装置の実証実験の成功が挙げられます。

今回の結果について漁業局は「タイが責任ある漁業を実践している証拠であり、国際的にも厳格な措置が認められた」とコメントしています。