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タイのホテル業界に、宿泊料金の下落圧力が強まっています。信用格付け機関トリス・レーティング(TRIS Rating)が2025年8月5日に発表した報告によると、2025年の外国人観光客数は3,400万人にとどまる見通しで、年初の予測(3,600万人)から下方修正されました。主因は中国からの旅行者が大幅に減少していることです。上半期の中国人訪問者は前年比34.1%減の230万人にとどまり、観光大国タイにとって大きな打撃となっています。
一方、インドや欧米からの観光客は堅調で、全体の落ち込みを一部補っています。それでも観光客総数は減少傾向にあり、ホテル業界の収益に影響が出始めています。
バンコクポストは2025年9月3日、トリスの分析を引用しながら「2021年以降4年連続で上昇してきた客室料金が、2025年に初めて値下げの圧力に直面している」と伝えました。特にバンコクの高級ホテルでは、非公開プロモーションや選択的な値引きにより稼働率を維持する動きが広がっているといいます。
トリスは、今後も観光需要が中国を中心に回復しない場合、ホテル業界の収益環境は一段と厳しくなる可能性があると警鐘を鳴らしています。
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