バンコク都、AI導入でごみ分別の精度向上へ

バンコク都庁は2025年8月27日、デンマークの企業cBrainと協力し、人工知能（AI）を活用したごみ分別画像の検証システムを導入する方針を発表しました。これは、市民が参加する「บ้านนี้ไม่เทรวม（家ごみは混ぜない）」プロジェクトの一環で、分別に協力した世帯は月額20バーツでごみ処理が可能となる仕組みです。

市民は「BKK WASTE PAY」アプリを通じて分別したごみの写真を送信します。AIは送信された画像が正しい種類のごみかを判定するだけでなく、撮影時刻や位置情報も確認。これにより、より正確で迅速な認証が可能になり、適切な分別が行われた世帯だけが優遇措置を受けられるようになります。さらに、GPSを活用して収集車の運行状況を市民が確認できる機能も検討されています。

同日午前には、バンコク都環境局とブンガム区事務所がcBrainの担当者を伴い、食品廃棄物収集の現場を視察。市場や地域コミュニティ、飲食店などでの生ごみ収集の様子や、区役所学習センターでの堆肥化・再利用の取り組みを調査しました。収集された生ごみは農家や養魚場にも提供されており、資源循環の強化につながっています。

バンコク都庁は、AI技術の活用により、ごみ分別の徹底と収集効率の向上を図り、市民とともに持続可能な廃棄物管理モデルを構築していく考えです。