両替レート
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日本からタイを訪れると、以前より旅のすべてが高く感じられる──そんな声を耳にすることが増えています。円安と現地の値上げが重なり、「なんだか倍くらいかかるようになった気がする」という感覚の方も少なくないかもしれません。
こうした中、タイ英字紙「バンコクポスト」は、通貨バーツの上昇が同国の観光業に新たな打撃を与えていると報じています。観光・スポーツ省によると、今年2025年1月1日から8月10日までの外国人観光収入は9,380億バーツにとどまり、通年目標の1兆7,700億バーツの達成は困難な見通しです。外国人到着者数も前年同期比で6%以上減少しています。
バーツは今年、米ドルに対して5〜6%上昇し、中国など近距離市場に悪影響が出ています。中国からの来訪者は約3割減少し、円安の日本に流れる傾向も強まっています。長距離市場からの来訪は増えているものの、「物価に見合う価値がない」と判断されれば、他国へ流れる可能性があると指摘されています。
さらに、バンコクでは先月、オートーコー市場での銃乱射事件(死者6人)や、今月のマレーシア人観光客放火事件が発生し、安全面への懸念も高まっています。パタヤのホテルは国内客の週末利用で稼働率を維持する一方、平日は30〜40%に低下しているとのことです。
同紙は、政府の信頼回復策の遅れや中小ホテルへの支援不足も課題だと伝えており、観光業界関係者は今後の予約状況に不安を示しています。
■Strengthening baht adds to Thai tourism sector woes|Bangkok Post
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