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タイ東部チョンブリ県でロシア人の姉弟が行方不明になった事件は、姉弟2人とタイ人一家3人の計5人が殺害された疑いがある重大事件へと発展しました。
◆既報◆
行方不明のロシア人姉弟、殺害か タイ人男2人逮捕、遺体遺棄を供述
警察は2026年7月31日までに、事件の中心人物とみられる43歳と39歳のタイ人の男を拘束。2人の供述などをもとに捜索した結果、バーンラムン郡フアイヤイ地区の山林からロシア人姉弟の遺体が発見されました。
さらに捜査を進めると、近くの別の場所から、以前から行方不明になっていたタイ人の父親、母親、娘の遺体も発見されました。
中心人物とされる男の1人は、過去の重大事件で服役し、刑務所を出てからわずか約2カ月後に今回の事件を起こした疑いが持たれています。警察は男4人を逮捕し、ほかにも被害者がいないか捜査を拡大しています。
事件が明らかになるきっかけとなったのは、チョンブリ県に滞在していたロシア人姉弟の失踪でした。
行方不明になったのは、22歳の姉と17歳の弟です。2人は7月26日未明、バーンラムン郡フアイヤイ地区の住居からオートバイで外出した後、連絡が取れなくなりました。
家族から届け出を受けた警察は、防犯カメラ映像や携帯電話の通信記録などを調査。姉弟が乗っていたオートバイが持ち去られていた疑いが浮上し、43歳と39歳の男について、夜間の窃盗などの容疑で逮捕状を取得しました。
警察は7月31日、チョンブリ県から約200キロ離れたカンボジア国境に近いサケーオ県で2人を拘束しました。
各報道によると、拘束された男らは警察の取り調べに対し、ロシア人姉弟を銃で殺害し、遺体を山林に埋めたことを認める趣旨の供述をしたとされています。
警察は男らをチョンブリ県へ移送し、遺体を埋めた場所を案内させました。
7月31日夜、警察や救助隊がバーンラムン郡フアイヤイ地区の山林を掘り返したところ、深さ約1メートルの穴から男女2人の遺体が発見されました。遺体は同じ穴に埋められており、警察は行方不明になっていたロシア人姉弟とみて、法医学的な身元確認と死因の特定を進めています。
警察の初期捜査では、容疑者らが姉弟の所持品やオートバイを奪う目的で襲った可能性があるとされています。
ただし、姉弟がどこで容疑者らと接触したのか、以前から面識があったのか、どのような経緯で山林へ連れて行かれたのかなど、事件の詳しい経緯はまだ捜査中です。
ロシア人姉弟の遺体を捜索する過程で、容疑者らが別の殺人事件にも関与した疑いが浮上しました。
警察が供述や関連情報を調べた結果、2026年6月ごろから行方不明になっていたタイ人の父親、母親、娘の一家3人も殺害され、山林に埋められていた可能性が判明しました。
親族は一家と連絡が取れなくなり、7月7日にフアイヤイ警察署へ行方不明者届を提出していました。
しかし、長期間にわたって3人の行方は分からないままでした。ロシア人姉弟の事件で容疑者らが拘束されたことにより、約1カ月を経て一家の失踪事件との関連が明らかになりました。
各報道が伝えた捜査情報によると、容疑者グループは一家が抱えていた金銭問題などに関連し、警察官を装って一家のもとを訪れた疑いがあります。
その後、一家3人を車に乗せて山林へ連行し、父親、母親、娘をそれぞれ銃で殺害。遺体を同じ穴に埋め、携帯電話などを持ち去ったとされています。
警察は、中心人物とされる2人に加えて、別の男2人も一家の殺害に関与したとして逮捕しました。
各報道では、容疑者らがそれぞれ役割を分担し、1人が母親、別の1人が父親、もう1人が娘を撃ったとの捜査情報も伝えられています。
また、娘が殺害される前に性的暴行を受けた疑いも報じられています。警察は遺体の司法解剖を行い、詳しい状況を確認しています。
これらは現段階では容疑者の供述や捜査関係者の情報に基づくものであり、今後の捜査や裁判によって事実関係が判断されます。
タイ人一家3人の遺体が埋められていた場所は、ロシア人姉弟が発見された場所と同じフアイヤイ地区内で、比較的近い場所だったと報じられています。
ただし、姉弟2人とタイ人一家3人が互いに知り合いだったことを示す情報は確認されていません。
警察は、同じ容疑者グループが時期の異なる2つの事件を起こし、それぞれの遺体を人目につきにくい山林に埋めたとみて捜査しています。
タイ国内で特に大きな問題となっているのが、中心人物とされる男らの過去です。
各報道によると、43歳の男は以前にも重大事件で有罪判決を受けて服役しており、刑務所を出てからわずか約2カ月後に、今回の事件を起こした疑いが持たれています。
男の親族は報道陣に対し、出所後は新しい人生を始めてほしいと考えていたものの、短期間で再び重大事件を起こした疑いが浮上したことに失望したと話しました。また、再犯を恐れ、保釈に協力しない意向も示したと報じられています。
このためタイ国内では、重大犯罪で服役した人物の釈放、減刑、出所後の監視制度が適切だったのかという批判が強まっています。
批判を受け、タイ矯正局は8月1日、容疑者らの釈放について説明しました。
矯正局は、出所前から再犯防止法に基づく審査や監視の手続きを行い、関係機関にも情報を通知していたと説明。法律で定められた手続きはすべて実施したとの立場を示しています。
一方、今回の事件が実際に出所から約2カ月後に起きていたとすれば、現在の再犯防止制度が十分に機能していたのかについて、さらなる検証が求められることになります。
警察は8月1日、事件に関与した疑いのある男4人をパタヤ地方裁判所へ送り、勾留を請求しました。
警察は、事件が極めて重大で、容疑者らが逃亡したり証拠を隠滅したりする恐れがあるとして、保釈に反対しています。
警察署から移送される際、中心人物とされる男の1人は報道陣から被害者家族への謝罪を求められ、「申し訳ない」と短く答えたと報じられました。もう1人の男は泣きながら移送されたということです。
親族も保釈金を用意しない意向を示しており、裁判所は容疑者らの身柄を引き続き拘束する判断をしています。
警察は計画的殺人、強盗、死体遺棄、銃器関連など、複数の容疑を視野に証拠を集めています。
警察は、今回発見された5人以外にも被害者がいる可能性を調べています。
容疑者らが過去にも同様の方法で人を山林へ連れて行き、暴行や殺害に及んだとの情報があるほか、別の事件に関与した可能性を示す供述もあると報じられています。
アヌティン・チャーンウィーラクーン首相も、容疑者らがほかに2~3件の事件へ関与し、さらに1人または2人の被害者がいる可能性があるとの報告を受けたことを明らかにしました。
警察は薬物取引グループや違法な債権回収との関係も含め、容疑者らの交友関係や過去の行動を調べています。
ただし、追加の殺人事件や被害者については、現時点で正式に確認されたわけではありません。
アヌティン首相は8月1日、スパンブリー県で予定していた日程を切り上げ、チョンブリ県へ向かいました。
首相は警察から捜査状況の説明を受け、遺体が発見された現場を視察。ロシア人姉弟とタイ人一家が殺害された疑いについて、タイ国民だけでなく外国人のタイに対する信頼を傷つけた重大事件だと強く非難しました。
首相は、容疑者らに便宜を図ったり刑罰を軽くしたりすることがないよう求め、裁判で有罪となった場合には可能な限り重い刑罰を科すべきだとの考えを示しました。
また、ロシア人被害者とその家族、ロシアからタイを訪れる人々に対して謝罪し、警察に観光地や人通りの少ない場所での警戒を強化するよう指示しました。
ただし、容疑者らの刑罰は首相が決めるものではなく、警察と検察が提出する証拠に基づき、裁判所が判断します。
タイ人一家の親族は、7月7日に警察へ行方不明者届を提出していました。
しかし、一家の遺体が発見されたのは、ロシア人姉弟の事件で容疑者らが拘束された後でした。このため、親族からは行方不明届を出した後、警察が十分に捜査を進めなかったとの不満も出ています。
警察が一家の失踪を早い段階で事件として捜査していれば、手掛かりをより早く発見できた可能性があるとして、初動対応の検証を求める声が高まっています。
当初はロシア人姉弟とオートバイの行方を追う失踪事件でした。
しかし、容疑者2人の拘束と供述によって姉弟の遺体が発見され、さらに別のタイ人一家3人の殺害疑惑まで明らかになりました。
事件の中心人物とされる男は刑務所を出て約2カ月しかたっておらず、警察はほかにも被害者や関連事件が存在する可能性を調べています。
なぜ一家の行方不明届が出されながら、約1カ月間も事件が明らかにならなかったのか。重大犯罪で服役していた人物を出所後、どのように監視していたのか。今後は5人が殺害された経緯だけでなく、警察と矯正当局の対応も大きな焦点となります。
※出典
Thai PBS-ロシア人姉弟事件からタイ人一家3人の殺害が発覚
Thai PBS-容疑者4人を勾留、警察は保釈に反対
Thai PBS-アヌティン首相が予定を変更してチョンブリへ
Thai PBS-首相「ほかにも事件や被害者がいる可能性」
Thairath-矯正局が容疑者の出所手続きを説明
Khaosod-刑務所を出て約2カ月後に5人を殺害した疑い
Khaosod-タイ人一家3人殺害の経緯を報道
Khaosod-ロシア人姉弟の遺体を深さ約1メートルから発見
The Nation Thailand-ロシア人姉弟の捜査から3人の遺体を発見
The Nation Thailand-首相がロシア人被害者らに謝罪
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