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ついにタイではじまった「ニュース転載とコンテンツ無断利用」についての議論
タイで今、ニュース系インフルエンサーやメディアも含め、「動画・写真・投稿の利用方法」を巡る議論が広がっています。つまり、ニュース転載やコンテンツ利用を巡る“著作権”についての議論です。
きっかけの一つとなったのは、PPTV HD 36のレポーター兼ニュースアンカー、ノーン=タンヤラット・タームオイさんによる2026年5月12日のFacebook投稿です。同氏は「#ปอนด์ออนนิวส์(Pond On News)」を巡る議論に触れ、メディアがSNS上の動画をニュースとして扱う際、クレジット表記だけでよいのか、購入や許可といった手続きが必要ではないのかという問題提起を行いました。
その上で、Pond On Newsを巡っては、他者が撮影・取材した写真や動画、ニュース素材を、自分たちのニュースであるかのように扱っていないかという点も話題となり、タイの記者やクリエイター、視聴者の間で様々な意見が交わされています。
議論の中では、「クレジット表記だけで十分なのか」「許可を取るべきではないか」「海外では映像や写真を購入するケースも多い」「SNS投稿をそのまま利用することに問題はないのか」といった声が上がっています。
一方で、「報道目的であれば一定条件下で利用可能」というタイ著作権法の考え方に触れるコメントもあり、ニュース報道と著作権の関係について、タイ国内でも改めて関心が高まっています。
近年は、TikTokやFacebook Reelsなど短尺動画型ニュースの影響力が急拡大しており、「誰が最初に取材したのか」「誰が撮影したのか」が分かりにくくなるケースも増えています。
こうした議論は、タイランドハイパーリンクス編集部にとっても以前から関心のあるテーマでした。タイランドハイパーリンクス編集部でも以前から、タイのメディアやニュース系ページを見ていて、「これは本当に引用の要件を満たしているのだろうか」と感じる場面は少なくありませんでした。特に、SNSに投稿された写真や動画が、当たり前のようにニュース素材として使われているように見えるケースもありました。これはニュース系インフルエンサーや小規模ページに限らず、大手メディアであっても見られる問題です。
もちろん、引用の要件を満たしていれば使用できる場合もあります。しかし実際には、引用の範囲を超えているように見えるケースや、出典や利用条件が不明瞭なケースも多く見られ、編集部として以前から気になっていた部分です。
単に情報を拡散するだけでなく、「誰が確認した情報なのか」「どこから発信された情報なのか」「どのような形で利用されたのか」を明確にする重要性は、今後さらに高まっていくと考えられます。
今回の議論は、タイのメディアやニュース系クリエイターにとって、一つの転機になるかもしれません。そして、そうあるべきだとも考えます。SNSに投稿された写真や動画は、決して「自由に使える素材」ではありません。報道であっても、出典の明示、利用範囲、権利者への配慮を欠いてよい理由にはならないからです。
なお、タイランドハイパーリンクスでは以前から、情報源の明示や著作権への配慮を重視した運営方針を公開しています。
■「タイランドハイパーリンクス」のニュース制作に関する取り組みについて~著作権に配慮した情報発信
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