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タイ東北部ウドンタニ県に暮らす75歳のオーストラリア人男性が、帰国を望んで支援を受けることになりました。男性は長年連れ添ったタイ人の妻が覚醒剤依存症に陥り、地域当局により更生施設へ送られたことで一人残され、生活に困窮していました。ウドンタニ入国管理局が2025年8月14日に明らかにしています。
男性は8か月前に交通事故で左足を失い、身動きが取りにくい状況にありました。所持金はわずか約1,500バーツで、生活費や年金、さらにバンコクの住宅売却で得た資金なども妻に管理を任せていた間に消えてしまったと説明しています。
夫妻が暮らす住宅はかつて広い敷地を持つ大きな家でしたが、現在は荒れ果て、地域住民が食事を届けるなどして支えています。男性は「オーストラリアに戻って息子や妹に会いたい」と話し、帰国の意思を強く示しました。
支援の要請を受け、ウドンタニの入国管理警察が男性を保護し、在タイ豪州大使館と連携して帰国手続きを進めています。地元自治体もバンコクまでの搬送を準備しており、さらにニュースを知った民間の支援者が航空券代の負担を申し出ました。
一方、施設から戻った妻は自宅で夫と対面し、離婚と財産分与を求める姿も見られました。男性は「待つつもりはない」として帰国の決意を崩していません。
この事例は、薬物依存が家庭に与える影響と、海外で暮らす高齢外国人が支援を失った際の厳しい現実を浮き彫りにしています。
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