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第120回 事件は現場で起きているんだっ!! -タイプレミアリーグ観戦記-

2013年05月20日

2013年5月20日 掲載

イミグレーション近くにあるTOTスタジアムに、バンコクのイクメン仲間の河村崇大選手(TPL・TOT SC所属)の応援に行った。俺はタイでの選手現役時代、VISAのトラブルで散々な思いをしている関係で、イミグレの近くに来ると身体が拒否反応を示してしまう…はっきり言ってイミグレの近くというだけで(同期は不純であるが)、ここのスタジアムは大っ嫌いである。

今季5位と好調を維持するTOT SCと2連覇に向けて着々と歩を進めるMuangthong United(ムアントン)の対決。試合の方は、後半からキャプテンマークを巻いたNo.5河村選手の奮闘も及ばず1-2でTOTは敗退。客席から「カワム~×2」と叫ぶ我が子供達の声は、ホームスタジアムが近いことからTOT SCのサポーターの数を大幅に上回る数押し寄せたムアントンサポの大声援にかき消されてしまったようだ。

やや押し気味に試合を展開したTOTを嘲笑うかのように電光石火の超高速カウンターを仕掛けていたムアントン。実際前半7分にカウンターからFKを獲得したムアントンは、そのFKをタイ代表のNo.7 Datsakorn Thonglao選手が直接決めて先制点をマークしていた。そして前半40分、珍事件は起きた。

ムアントンNo.36 Sarawut Masul選手の自陣深くからの瞬足ドリブルから、タイ代表でもエースであるNo.10 Teerasil Danda選手へ絶妙のスルーパス。このパス&ムーブでTOTディフェンダー陣を置き去りにしたTeerasil Danda選手は、後方から走ってきたNo.20 Mario Gjurovski選手へラストパス。これをMario選手は技ありのループシュートで追加点。全てが高レベルに…全てがエレガントに映ったゴールであった。

と、その時…何を思ったか、大歓声を上げるムアントンサポーターの前で短パンを脱ぎ始めたMario選手。まぁインナーは履いていたんだけど、シラ~っとなった。そこに苦笑いしながら駆けつけた審判が提示したカードは赤色、そう…一発レッド、退場である。

エレガントなゴールを決めた後、愚行で退場したMario選手。得点後、ユニホームを脱いでイエローカードを貰う選手は珠に居たけど…彼はあのパフォーマンスで何を伝えたかったのだろうか!?レッドカード(一発退場)を提示された選手は後日調停にかけられ「何試合出場停止か」の判断が下される。更衣室でも人前でお尻を出して着替える事をタブーとされているここタイで、一体彼は何試合の出場停止処分となるのであろうか(苦笑)!?

伊藤琢矢(いとたく)

アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand

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