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第84回 "夢追人”の珍道中 -タイで初めて住んだ家-

2013年1月8日 配信

2013年1月8日 掲載

「夢追人」のタイサッカー珍道中

 今回は渡タイしてきて初めて住んだ住居について、今でも思い返すだけで苦労してたなぁと…。
代理人曰く“チームに家を用意して貰う”という条件を了解したというので渡タイしてきたんだけど、いつまでたっても代理人が用意したサービスアパートから練習場に通う日々。タクシーで往復で500Bath以上(約1500円以上)払っていたので、これは相当無駄な出費だなぁと感じていた。代理人に毎日のように「家は(どうなった)!?」と訪ねていたんだけども「大丈夫ですよ、BTSサパンタクシン駅辺りで用意してくれるみたいですから…」と同じ話をされ、事が一向に進まなかった。
この代理人ちょっと怪しいなと思い始めていたので、チーム関係者に拙い英語で話しかけて、代理人と電話で話させる事にした。そしたら「練習場の近くに部屋を用意出来るから明日荷物を纏めて持ってこい」という…。
「家内や子供が2人いて、幼稚園に通わせる手前BTSかMRTが利用できるところ」という条件はトライする前から口酸っぱく云っていた。だけど練習場はBangbornというチャオプラヤ川を渡った西の方。代理人は「VISAの関係があるから家族は1ヶ月後に呼べますよ」と渡タイする前に言っていたから、「何のためにグランド近くに引っ越す必要があるのか!?本当にBTSサパンタクシン駅に家を用意してくれるのか!?家族をいつタイに呼ぶ事が出来るのか!?」多いに不安になった。
そこで”自分がしっかりしなくちゃ、自分で決めたタイ挑戦だし…活躍すれば生活も良くなる”と開き直る事にした。もう代理人には頼らない、ただの通訳だと思うようにした。だから代理人から少し距離を置くためにも代理人が用意したサービスアパートから出られる良い機会であると捉えるようにした。
そして新居である。練習場から車で常に渋滞している道を走る事30分、誰も送り迎えをしてくれない。バイクタクシーは怖かったから歩いてみた、2時間30分もかかった。コンビニまでは10分。”とんでもないトコに連れて来られた”と思った。でも新築である(後に自転車を購入、練習場までは40分の道のりとなった)。
ワンルームでキッチンも無し、当然冷蔵庫も無い。テレビ台はあるのにテレビも無い、インターネットも使えない。でも新築である。
「頼む、インターネットだけでも…」とお願いしてやっとの事導入してもらうも、物凄く速度が遅かった。〆切った部屋に小蠅が大量に進入してきたり、〆切った部屋の天井からヤモリが落ちてきたり。でも新築である。
一番キツかったのはシャワーかなぁ。田舎の方のホテルには水しか出ないシャワーが多いんだけど、タイの2月というのは暑くなってきているが、夜はそこまで暑く無いという季節。練習後シャワーを浴びて自転車で帰って来るとまた汗をかく。だからシャワーを浴びなければならないのだが、水シャワーを頭まで持っていくのに毎回鳥肌を立てながら”エイヤッ”と気合を入れながら浴びていたっけ。何度も書いているが、新築だったのがせめてもの救いであった。
ある日チーム関係者にサラッと訊ねてみた。「俺家族3人いるんだけど…どうしたらよいかなぁ!?」すると…「住めるでしょう、新築なんだから」。この問題は新築だからってカバー出来る問題では無いような気がした。
結局はここに1カ月半住んだのかなぁ。適当な代理人だったから結局チームから家賃も出ず、家も用意されず。休みを利用して自分で家を探し回ったっけ。VISAの事も放置されっぱなしで、やっぱり家族は不安になるよね。楽しみだった家族との国際電話も「”一生懸命VISAの件を処理してくれ、早く家族を呼びたいんだっ!!”とチームに訴えてる」「でも何も進展して無いんでしょ!?」と喧嘩ばかりするようになっちゃってたなぁ。
写真は当時お世話になった部屋の管理スタッフの方々、タイ語を色々教えてくれたし食事も御馳走してくれた。写真を見せて家族の紹介もしたっけ。もう少しタイ語が話せるようになったら会いに行きたいな、僕の自慢の家族を連れて…。


伊藤琢矢(いとたく)

アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand

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