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©ラチャブリー県第1地域美術局
2026年7月2日、タイ中部ペッチャブリー県バーンラート郡サモープルー地区のドンヤイトーン遺跡で、約1900~2100年前のものとみられる金の指輪2点が新たに発見されました。このうち1点には、古代インドで使われたブラーフミー文字の碑文が刻まれていました。
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タイ美術局第1ラチャブリー地域事務所によると、発見は、遺跡の発掘坑から人骨や副葬品を回収する作業中にありました。
現場では地下水や塩分、雨季の湿気により、人骨の劣化や青銅製品の腐食が進むおそれがあったため、考古学者や保存科学の専門家が遺物の緊急回収を進めていました。
金の指輪2点は「人骨番号4」とされた埋葬遺構から見つかりました。1点は装飾のない指輪で、もう1点は表面に文字を刻んだ印章指輪の形をしています。
シラパコーン大学考古学部のタイ語・東洋言語碑文学課程は、指輪に刻まれた文字を正式に解読し、プラークリット語で「Pusarakhitasa」と記されていると発表しました。
これは「プサラキタのもの」または「プサラキタに属するもの」という意味で、指輪の所有者名を示しているとみられます。
元となったサンスクリット語の人名「Puṣyarakṣita」には、「プシャ星宿に守られた者」という意味があります。古代インドで確認されている人名の一つだということです。
文字の形は、仏暦5~7世紀ごろ、現在の西暦では紀元前2世紀から紀元2世紀ごろに使われたブラーフミー文字の特徴と一致しています。
専門家は、この指輪が約1900~2100年前のものと推定しています。所有者については、交易に関わる商人階級だった可能性があるとみられていますが、現時点では推定段階です。
ブラーフミー文字を刻んだ印章や装飾品は、これまでにもクラビ県のクローントム遺跡やチュムポーン県のカオサームケーオ遺跡など、タイ南部の遺跡で発見されています。
今回の発見は、古代のスワンナプーム地域とインド亜大陸の間に、交易や文化交流、文字文化の伝播があったことを示す重要な資料になるとみられています。
発見された指輪2点は、プラナコーンキーリー国立博物館に移され、今後、保存処理と詳しい調査が行われる予定です。
遺跡では人骨の回収作業も続いており、一部は土ごと持ち上げて保存する方法が取られています。作業終了後には発掘坑を閉じ、初期調査の成果を紹介する展示も計画されています。
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