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タイ初の国産旅客車両をタイ国鉄に引き渡し、最高時速120キロ・高級座席25席

2026年7月3日 配信

タイ高等教育・科学・研究・イノベーション省とモンクット王工科大学ラートクラバン校(KMITL)は2026年7月3日、タイ国内で開発・製造した試作旅客車両「รถไฟไทยทำ(ロットファイ・タイ・タム/タイ製鉄道車両)」をタイ国鉄に引き渡しました。

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引き渡し式は、バンコクのホアランポーン駅で行われました。研究機関、民間企業、タイ国鉄が共同で開発したもので、タイで初めて国内開発された試作旅客客車とされています。

国内調達率44%、輸入車両より約30%低コスト

車両は、モンクット王工科大学ラートクラバン校の鉄道システム・インフラ研究センターを中心に、民間企業のサイノジェン・ピンペット共同企業体などが参加して開発しました。

使用する材料や関連産業の国内調達率は44%で、1両当たりの製造コストは、海外から同等の車両を輸入する場合と比べて最大約30%安いとしています。

車体には軽量のモジュール式形鋼を採用し、従来型と比べて重量を約22%削減しました。最高時速は120キロで、走行時の騒音を抑え、加速やブレーキの安定性についても欧州基準に対応していると説明されています。

マッサージ機能やタッチパネルを装備

車内は高級観光列車を想定した「ラグジュアリークラス」として設計され、座席数は25席です。

内訳は、スーパ-ラグジュアリー席が8席、ラグジュアリー席が17席となっています。

座席には電動マッサージ機能を備えるほか、USB充電端子、タッチスクリーン式モニター、動画などを楽しめるインフォテインメントシステムを設置しました。頭上には荷物棚を備え、車いす利用者などに対応したトイレも設けられています。

また、車内設備の保守管理やサービス向上を目的として、IoT技術も導入されています。

すでに1万キロ以上の走行試験

タイ国鉄は、営業運転に向けた性能確認のため、この試作客車を北部線や南部線の列車に連結し、合計1万キロ以上の走行試験を実施しました。

試験は問題なく完了したとしており、今後はタイ国鉄やKMITL、関係機関が安全性やサービス品質をさらに検証し、実際の運行への導入を目指します。

特に、走行距離200~500キロ程度の観光路線での活用を想定しています。

カンチャナブリなどへの貸し切り運行も計画

タイ国鉄は今後、政府機関や民間企業を対象に、同客車の貸し切りや観光列車としてのチャーター運行を行う計画です。

日帰り旅行や宿泊を伴うツアーを想定し、短距離路線ではカンチャナブリ、スパンブリ、ラチャブリ、サラブリなどが候補として挙げられています。長距離列車への連結も検討します。

タイ国鉄は今回の開発について、海外製車両への依存を減らし、タイ国内の鉄道産業や部品供給網を育成する取り組みの一環だとしています。

また、将来的には鉄道車両の電動化や、燃料使用量・温室効果ガス排出量の削減につながる技術開発にも発展させる方針です。