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2026年5月10日に行われた「ミス・ワールド・タイランド2026」の最終選考で、ナムプン・カーンティラー・テーチャパットタナークン(น้ำผึ้ง กานต์ธีรา เตชะภัทรธนากุล/Namphueng Kantheera Techaphatthanakun)が栄冠を手にしました。現在25歳のナムプンは、チェンライ県のタイヤイ系民族の家庭に生まれ、かつては無国籍だった経歴を持ちます。美しさだけでなく、知性や社会活動への取り組みでも注目される存在として、今後はタイ代表として世界の舞台へ進むことになります。
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ナムプンは、チェンマイ大学医療技術学部医療技術学科を卒業。在学中には同学部の学生会長も務めました。また、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の代表者や16か国の政府関係者らが参加する会議にも、無国籍問題に関する模範的な人物、そして人々に希望を与える存在として招かれ、アジア太平洋地域における無国籍者支援について意見交換を行いました。
さらに、タイ代表として世界80か国以上の若者が参加する科学プロジェクトコンテストにも出場。地元の樹液を活用した保水性のある種子コーティング剤を開発し、雨不足の時期に陸稲の生存率を高める研究で、USAIDから人道支援分野の特別賞を受賞しました。科学を通じて地域社会の課題解決に取り組む姿勢が評価され、タイの名誉を高める成果となりました。その後、政府の支援を受け、タイ国籍を取得しています。
ナムプンが初めてミスコンテストに挑戦したのは「ミス・ユニバース・タイランド・チェンマイ」でした。無国籍であることによって人生の機会を失ってきた子どもや若者、そして同じ境遇にある人々に希望を届けたいという思いが、その挑戦の出発点でした。無国籍者の存在や課題に社会の関心を向け、誰もが機会と居場所を持てる社会の実現を訴えてきました。
今回の「ミス・ワールド・タイランド2026」出場に向けては、約2年をかけて準備を進めてきたとされます。ナムプンは、将来的に政治学の修士課程で学び、その知識を無国籍者支援に生かしたいという目標も掲げています。大会では有力候補の一人として注目され、努力と経験を重ねた末に、見事に栄誉あるタイトルを獲得しました。
今後、ナムプンはタイ代表として第73回ミス・ワールドに出場する予定です。かつて無国籍だった少女が、学びと行動を通じて道を切り開き、今度はタイを代表して世界の舞台へ向かいます。ナムプン・カーンティラーの挑戦に、今後さらに大きな注目が集まりそうです。
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