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タイのクラフトビールをめぐり、新たな税算定ルールが小規模事業者に大きな負担を与える可能性があるとして、テーパピット・リムジットコーン下院議員が問題提起しました。同議員は2026年5月7日、自身のFacebookで、タイ物品税局による新たな基準により、クラフトビール事業者の税負担が1缶あたり最大50バーツ程度に達する恐れがあるとの見方を示しました。
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テーパピット議員によると、タイのクラフトビールは大手メーカーの商品に比べて価格が高くなりやすく、その背景には小規模生産による製造コストの高さに加え、税負担の重さがあります。同議員は、現在でも小規模なブルワリーが負担する税額は、1缶あたりおよそ30バーツに上ると説明しています。
タイのビールにかかる物品税は、主に2つの基準で計算されます。ひとつは価格に応じた課税で、ビールには小売推奨価格の22%が課されます。もうひとつはアルコール量に応じた課税で、純アルコール1リットルあたり430バーツが課される仕組みです。これに加え、地方向けの上乗せ税や各種基金への拠出、さらに付加価値税(VAT)7%も関係するため、事業者と消費者の双方に影響が及ぶとしています。
同議員が特に問題視しているのは、課税の基準となる価格です。従来は製造者や輸入者が申告した価格が基準とされていましたが、新たな規則では、店頭での小売価格をより重視する形になると指摘しています。
たとえば、ブルワリーが店舗に100バーツで出荷した商品を、店舗側が利益や管理費を加えて160バーツで販売した場合、製造者側が160バーツを基準に課税される可能性があるとし、同議員は「製造者に課税するにもかかわらず、店舗側の販売価格を基準にするのは適切ではない」との考えを示しました。
この変更により、クラフトビールの税負担は1缶あたり現在の約30バーツから、最大50バーツ程度に増える可能性があるとしています。テーパピット議員は、もともと厳しい環境にある小規模事業者にとって、この負担は事業継続を難しくする水準だと訴えました。
同議員はまた、米国では小規模ブルワリー向けの軽減税率が設けられている例を挙げ、タイでも酒税制度の見直しが必要だと主張。クラフトビール製造に関する規制緩和が進んできた一方で、税制が小規模事業者の成長を妨げる形になれば、これまでの取り組みが無駄になりかねないと懸念を示しています。
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