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第122回 タイで未だに存在する”延長Vゴール”!?

2013年05月29日

2013年5月29日 掲載

その昔、Jリーグに”引き分け”というものが無かった頃、”Vゴール”というものが存在したのはご存知であろうか!?要するに試合を早く決着させるべく、延長戦では”先にゴールを決めた方が勝ち”というルールの元、たしかPKも5人ずつ蹴らずに最初から”サドンデス方式”を採用していたように記憶している。

先だってバンコクで行われたインター校のサッカートーナメントに参加(引率した)時のこと。予選はリーグ戦方式で行われたが、準決勝からはノックアウト方式のトーナメント。欧米人やタイ人が参加している今大会のレベルは非常に高く、我がチームは必死に喰らいついて試合は同点のままで終了した。”延長戦は行わない”と聞いていたので、「さて、PK戦かぁ…」と準備を始めようとしたのも束の間、主審から「(GK含めて)3人づつ出て来い」と…。

オシム監督がジェフ千葉監督時代”オールコートで(フィジカルを高めるべく)1対1や2対2”の練習をしていたというのは有名な話し。それがまさしく今勝負の場で再現されようとしているのである。「これは完全にフィジカル勝負だなぁ」と思いメンバーをチョイス。ここでも必死に選手達はボールに喰らい付いていた。

ピ~ッ「はい、1人抜けて~っ」とサラッと審判は非常な指示。どうやら1分間で決着が付かないと1人ずつ減らされていくようなのである。ピ~ッ(2分経過)「1人抜けて~っ」結局フルコートで1対1になっちゃった。こうなったら”1分間”という制約も無くなり「決着が付くまでやりなさい」状態に放り出される。戦う選手達は堪ったものではない。

ラグビーの”引き分け抽選”よりは納得がいく決め方であろう。が、しかしである…あまりにも(チームの勝敗を決するという)個人にかかる負担がおおき過ぎると思わぬか!?案の定どのチームも勝っても負けても、このプレーオフ(延長戦)に出た選手達は大号泣である。

「ここで一声掛けなければ…」と選手全員を集めたんだんだけど、俺は(ご承知のように)泣き虫である。大号泣する選手につられ、涙が溢れて言葉が出て来ない…ほんとどうしようもないね、(こういう時の)俺は…。

タイのインター校の大会では、このVゴール方式が主流なのだそうだ。せめて…せめてPKでお願いします(苦笑)!!

伊藤琢矢(いとたく)

アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand

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