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タイ警察は2026年9月3日、バンコク・バンケー区のコンドミニアムで、シンガポール人の男(40歳)を逮捕しました。男はシンガポールで薬物事件などにより手配されており、部屋から覚醒剤や危険な化学物質が押収されたほか、ダークウェブを通じて警察が「モルヒネの約1万倍強力」と説明する毒物を注文していた証拠も確認されました。
逮捕されたのは、ジョエル容疑者(40歳)。タイ警察がシンガポール中央麻薬取締局(CNB)に照会したところ、シンガポールで薬物事件や刑事事件に関与し、逮捕状が出ている人物であることが確認されたとしています。
捜査の発端は、2026年1月末にタイ麻薬取締委員会事務局(ONCB)のホットライン「1386」に寄せられた情報でした。男がタイ国内に潜伏して覚醒剤を使用し、暴力的な行動を取っているとの情報を受け、首都圏警察の捜査員らが行方を追っていました。
捜査員が男と接触していた女性から事情を聴いたところ、男は薬物使用後に暴力的になることがあり、一緒に死ぬよう持ちかけたり、刃物で危害を加えると脅したりしていたとされています。
さらに女性は、男が毒物をコンドミニアムの給水タンクに入れる計画について話していたと証言しました。
当初、捜査員はこの話の真偽を疑っていましたが、その後の捜査で、男の携帯電話などからダークウェブを通じて毒物を注文していた証拠を発見。警察によると、注文していたのは名称を非公表としている毒物20グラムで、「モルヒネより約1万倍強力」とされています。
このほか、動物の安楽死などに使われる薬物10グラムも注文しており、代金1万8,000バーツの支払い記録も確認されたとのことです。
警察は9月3日、首都圏警察の麻薬対策部門と入国管理局の捜査員らによる合同チームで、バンケー区のコンドミニアムを捜索。覚醒剤約3グラム、薬物使用器具、現金20万バーツ、携帯電話2台などを押収しました。
さらに室内からは、硝酸カリウム約500グラム、メタ重亜硫酸ナトリウム、アンモニア溶液、硝酸、ホウ砂など複数の化学物質、点火装置2個、ガス缶5本なども見つかりました。
ただし警察は、押収された化学物質だけでは殺傷能力のある爆発物を製造するには不十分との専門家の見方を明らかにしています。化学物質は詳しい鑑定のため、警察の科学捜査部門に送られました。
男は取り調べに対し、過去にシンガポールで複数回、薬物事件で服役したことがあり、2024年に再び事件を起こした後、タイへ逃亡したと供述したとされています。
また、ダークウェブで注文した毒物については「自分で死ぬためだった」と主張。大量に注文した理由についても、量が少なく効果がなかった場合を恐れたためだと説明したとのことです。
首都圏警察のティーラデート・タンマスティ副長官兼タイ警察副報道官は、容疑者の携帯電話から強力な毒物に関する準備を示す証拠が確認されたと説明。一方で、現時点ではテロとの関連を示す証拠は確認されていないとしています。
警察は男について、覚醒剤の不法所持・使用と、タイでの滞在期限超過の容疑で法的手続きを進めています。危険な化学物質や毒物の注文については、鑑定や捜査を続けた上で追加の容疑を適用するか判断する方針です。
なお、毒物を給水タンクに実際に投入した事実は確認されておらず、警察が把握したのは女性の証言と、毒物を注文・支払いした記録です。
※出典
Thairath「หนุ่มสิงคโปร์หนีคดีซุกไทย สั่งสารพิษ-สารประกอบระเบิด อ้างเอาไว้ใช้ปลิดชีพตัวเอง」
Matichon「รวบหนุ่มสิงคโปร์หนีคดียา ค้นเจอสารอันตราย-ใบสั่งซื้อยาพิษ อ้างซื้อมาใช้เอง」
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