THAILAND HYPERLINKS ไทยแลนด์ ไฮเปอร์ลิงค์ タイ旅行やタイ生活とタイエンタテイメントのポータルサイト

日本の有名企業、タイの詐欺グループに騙される~2億1,500万バーツ差し押さえで被害額返還へ

2025年7月10日 配信

日本企業を狙った国際詐欺グループ摘発

タイのサイバー警察は2025年7月9日、「MONEY CASH BACK~口座凍結、受け子を追跡し資金を奪還せよ~EP.17」と題した記者会見を実施。日本の有名企業を狙った国際的な詐欺事件の摘発と、被害者に対して過去最高額となる2億1,500万バーツを返還したことを発表しました。



この事件では、タイ人と西アフリカ出身の外国人が共謀し、日本企業と取引先企業のメール通信を傍受した上で、非常に似たドメイン名の偽メールを使い、送金先の銀行口座が変更になったように装って連絡を取りました。これを信じた日本企業は、総額2億2,854万バーツ(約9億円)をタイ国内の法人名義口座に送金してしまいました。

送金直後、犯行グループの一部が資金を引き出しましたが、銀行の通報により警察が迅速に対応し、2億1,500万バーツの資金を差し押さえることに成功しました。詐欺に使用された会社は、バンコク・ラートクラバン区に登記されていたもので、旧車販売を名目とするダミー法人でした。この会社の取締役3名が逮捕され、その後の捜査により、事件の背後にはナイジェリア国籍の人物が関与していたことが明らかになりました。

さらに、詐欺グループの一員である女が、ナイジェリア人の夫からWhatsAppを通じて受け取った偽の請求書を共犯者に渡していたことも確認されました。また、グループ内では、送金の一部を別会社の口座へ移す動きもあり、犯行に使われたオフィスの家宅捜索も行われました。容疑者らは、送金成功の報酬として一定の割合を受け取る約束をしていたとされます。

この件に関して、タイ警察はアメリカ連邦捜査局(FBI)と連携し、メール偽装技術の詳細な解析を進めており、日本など関係国を訪問してサイバーセキュリティ体制についての調査協力も行っています。

現在までに、容疑者6名が逮捕されており、「他人になりすました詐欺」「虚偽情報のコンピュータ送信」「マネーロンダリング」「口座・電話番号の不正貸与」「国際犯罪組織への関与」などの容疑で刑事手続きが進められています。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク