韓国人の男をバンコクの空港で逮捕、暗号資産を金の延べ棒に換金し詐欺組織に協力か

タイ警察中央捜査局（CIB）のサイバー犯罪対策部門は2025年8月21日、韓国人の男（33）をスワンナプーム国際空港で逮捕しました。容疑は詐欺やなりすまし詐欺、虚偽のコンピューターデータ入力などで、コールセンター詐欺組織の資金洗浄に関与したとみられています。

事件は2024年2月ごろから始まり、副業を探していた人々がSNSの求人を通じて勧誘されました。最初は「いいね」作業などの簡単な仕事で実際に報酬を受け取っていましたが、次第に投資を装って資金を出させられ、最終的に出金できなくなる被害が相次ぎました。警察は2025年2月に全国20カ所を一斉捜索し、資金洗浄役や口座提供者ら10人を逮捕。その後、逃走していた韓国人の男に逮捕状が出されていました。

取り調べによると、男は韓国で暗号資産を金に換金する会社に勤務し、詐欺組織から受け取った暗号資産を韓国ウォンに換え、仲介業者を通じて金を購入し組織に送っていたとされます。一度の取引で10キロ以上の金を扱い、2024年1月から3月の間だけで約4,730万USDT（約165億円）を受け取った形跡があるといいます。

男は容疑を否認していますが、資金洗浄に関与した事実の一部は認めており、警察は引き続き背後組織の解明を進めています。