タイの日本向け輸出、円安の中でも堅調～BLドラマ人気が後押し

タイ経済誌『ฐานเศรษฐกิจ（Thansettakij）』は2025年10月24日、タイ商務省貿易促進局（DITP）東京事務所の発表として、円安や日本経済の減速にもかかわらず、タイから日本への輸出が堅調に推移していると伝えています。2025年の目標は前年比2％の成長で、約100億バーツの増加を見込んでいるとされています。

報道によりますと、輸出拡大の中心は食品とエンターテインメント分野で、特にタイの男性同士の恋愛を描いたBLドラマ（シリーズY）やゲームの人気が高まっているといいます。昨年はゲームの輸出額が約15億バーツ、BLドラマが約10億バーツに達したとされ、日本市場ではタイ発コンテンツへの注目が続いていると伝えられています。

一方で、日本の生活コスト上昇や賃金停滞が購買力に影響しているとされ、輸出環境には課題も残るとのことです。タイの対日貿易赤字が続く背景には、多くの日本企業がタイ国内に生産拠点を設け、自動車部品などを輸入して組み立てを行っていることがあるとされています。

また、最近の日米間の新たな関税協定により、米国産米の輸入が拡大すれば日本市場でのタイ米のシェアが一部縮小する可能性もあると伝えられています。ただし、日本では依然としてタイ産ジャスミン米など特定品種への需要が根強く、商務省は状況を注視しているということです。

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