iCloud担保でスマホ遠隔ロック、支払い遅れはSNSで晒す～違法貸金グループを摘発

タイ入国管理局は2025年8月1日、パトゥムターニー県タンヤブリー区の住宅を捜索し、iCloudアカウントを担保に違法な貸付を行っていたベトナム人グループを摘発しました。被害者が返済を滞らせた場合には、iPhoneを遠隔操作でロックし、個人情報をSNSで晒すと脅して返済を迫っていました。各報道が伝えています。

このグループは、Facebookを通じてベトナム人向けに融資の広告を出し、申し込み者にiCloudのログイン情報を提供させていたとのことです。支払いが遅れると、Appleの「iPhoneを探す」機能を使って端末をロックしたうえ、「データを削除する」「個人の写真をSNSに公開する」などと脅迫し、返済を強要していたといいます。

現場ではパソコン8台、スマートフォン25台以上のほか、複数の電子機器が押収されました。容疑者らは、Zelloという音声通話アプリを使って指示を受け、Facebookページを通じて借り手を集めていたと供述しています。貸付の金利は年利349.8％にも達し、タイおよびベトナムの法律で定められた上限を大きく超えていました。

この手口による摘発は、過去3か月で3件目となります。ベトナム国内でも同様の闇ネットワークが問題視されており、摘発を逃れた関係者の一部がタイへと拠点を移していたとみられています。これまでに2件で14人が逮捕されており、タイ警察は引き続き関係者の捜査を進めています。

逮捕された5人には、「犯罪組織への加担」および「不法就労」の容疑がかけられており、クローンルアン警察署に送致されました。裁判終了後には強制送還され、再入国は禁止される見通しです。