カオキアオ動物園で“カバ脱走”訓練、着ぐるみ姿で演習～安全対策を強化

コビトカバの「ムーデン」が世界的な人気を集めるチョンブリ県のカオキアオ・オープン動物園では2025年7月21日、「動物脱走」を想定した緊急対応訓練が行われました。対象となったのはカバ。来園者とスタッフの安全を守るため、実際の事態を想定した対応手順の確認が目的です。

訓練では、「展示エリアからカバが逃げ出した」という想定のもと、獣医チームと飼育スタッフが連携して対応を実施。注目を集めたのは、脱走したカバ役としてスタッフがカバの着ぐるみ姿で登場したことでした。見た目はややユルめながら、園内の動きは真剣そのもの。通報、現場封鎖、捕獲までの一連の流れが確認されました。

さらに、訓練では「カバによりスタッフ1名が軽傷を負った」というシナリオも盛り込まれ、応急処置班が出動。負傷者の搬送と、獣医による麻酔での制圧、健康確認ののち、“カバ”は無事展示エリアへと“帰還”しました。

同園のナロンウィット園長は、「今回の訓練は2025年度の安全対策計画の一環として実施されたもので、万が一の事態にも冷静に対応できる体制づくりを進めていきたい」と述べました。