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タイ内閣は2026年9月15日、重篤な救急患者を対象とする「Universal Coverage for Emergency Patients(UCEP)」の新たな基準を承認しました。医療機関は、対象となる重篤な救急患者に対し、治療費の支払いを条件とすることなく直ちに治療を行い、危機的状態を脱した後も原則として受け入れから72時間まで必要な治療を継続します。
タイ政府広報局によると、新基準は保健省が提案したもので、閣議決定が行われた9月15日から適用されます。
新基準では、医療機関は重篤な救急患者について、専門的な医療基準と施設の能力に応じて危険な状態から脱するための治療を行わなければならず、治療費の請求を条件として治療を行うことはできません。
また、医療機関側が患者にUCEPの権利を放棄させたり、こうした義務を免れることを目的とした合意を結んだりしても、法律上認められないとしています。
医療機関は患者の緊急度を判定するため、専門資格を持つ医療従事者によるトリアージを行います。
患者がトリアージの結果に同意できない場合は、結果通知書に署名した日から90日以内にタイ国立救急医療研究所(NIEM)へ異議を申し立てることができます。
NIEMは原則60日以内に判断し、必要がある場合は最大30日間延長できます。
異議申し立ての結果、患者がUCEPの対象となる重篤な救急患者だったと認定された場合、医療機関はすでに患者から徴収した費用を、判断の通知を受けてから30日以内に返金しなければなりません。
対象患者については、危機的状態を脱するまで治療するとともに、原因となった症状などについて、最初に患者を受け入れてから72時間まで継続して治療します。
ただし、医療機関に十分な治療能力がない場合や、患者が危機的状態を脱して受け入れ可能な別の医療機関がある場合、患者側が別の医療機関での治療を希望した場合などには転院が可能です。
72時間以内に別の医療機関へ転院した場合も、72時間の起算点は最初の医療機関が患者を受け入れた時点となります。
最初の72時間に発生した費用については、医療機関がタイ国民健康保障事務局(NHSO)に請求します。
72時間を超えた後の費用は、患者が加入している国民医療保障、社会保障、公務員医療制度など、それぞれの医療保障制度や関係機関、または患者本人に請求される場合があります。
また、患者が危機的状態を脱し、受け入れ可能な医療機関への転院が用意されているにもかかわらず患者側が転院を拒否した場合や、患者側の希望で別の医療機関へ移る場合には、その後の治療費を患者自身が負担することがあります。
今回の改定についてタイ政府は、救急医療の現在の運用に合わせて制度を明確化し、重篤な救急患者が速やかに治療を受けられるようにすることで、生存の可能性を高めるとともに、緊急時の医療費負担を軽減することが目的だとしています。
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