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タイでバナナの木の大量廃棄を知り発案、ジャパンブルー「バナナデニム」コレクション

2021年9月14日 配信

タイでバナナの木の大量廃棄を知り発案、ジャパンブルー「バナナデニム」コレクション

国産デニムの発祥地である岡山・児島のジーンズメーカー・株式会社ジャパンブルーは、バナナの茎部を再利用した<バナナデニム>コレクションの新製品を、カジュアルブランド「JAPAN BLUE JEANS」より、2021年9月18日(土)から発売します。

■バナナでデニム?!旅先の”もったいない”から始まった

バナナデニムは、JAPAN BLUE JEANS ディレクターの岸本氏が2018年にタイに訪れた際、友人から「バナナの木は一度収穫を終えたらお役御免で、大量に廃棄されてしまう」という問題を聞いたことから始まりました。

バナナ農家は、”実が生り終わったただの木”を毎年伐採、焼却し、次の収穫のためにまた一から木を育てることを繰り返しています。バナナの木の廃棄量は年間10億トン以上ともいわれ、経済成長著しいタイでは焼却によるCO2発生で地球温暖化への加速や、放置による土壌汚染など、バナナの木の廃棄処理問題が大きな課題となっていました。

帰国後、岸本氏が感じた”もったいない”という気持ちを取引のある日本の紡績工場に相談し「大量廃棄するバナナの茎の繊維を使ったデニムを作る」取り組みが始まりました。

バナナデニムコレクションは、2020年より展開されており、今回新たに「イージーテーラードジャケット」「イージースラックス」「エコバック」の3アイテムが加わり、JAPAN BLUE JEANS 直営店と公式オンラインショップで販売されます。

麻に似たバナナ繊維 100%の糸では生地制作に堪えられない事と、チクチクした肌触りが強く、岸本の目指す素材感は程遠いものでした。バナナ繊維のシャリ感を活かし、サラサラした独特の肌触りのデニムを実現するため、ジャパンブルーが挑戦したのは、糸づくりで使用するコットンの種類選定と配合率でした。

ジャパンブルーがデニム製作に使っている 4 種のコットンの中で、最も相性が良く、理想の素材感に仕上げられるのがコートジボワール綿でした。

素朴で表情豊かなデニムの風合いを作るコートジボワール綿とバナナ繊維を使って、コートジボワール綿 82%×バナナ繊維 18%の配合の糸にたどり着くまで、50%×50%に始まり 60%×40%、70%×30%と糸づくりの試行錯誤の約2年が費やされました(生地の構想からの製品化は通常約1年程度)。「しなやかさ」「生地を引っ張ったときの伸度」「織機でも糸が切れない」など様々な条件と、ジャパンブルー社が誇る豊田自動織機 GL9 を使用する職人技術によって、バナナデニムの生地が完成しました。

<バナナデニムの特長>
1. 優れた吸水性/吸湿性/耐久性
バナナ繊維は、水を含むと繊維が膨らみ空洞ができるため、吸水性・吸湿性に優れ、また、綿に比べ繊維長が約1.5~2 倍で耐久性にも優れています。この特性はデニムに有効利用できる性質点になります。

2. コートジボワール綿との混紡の糸で伸度アップと素朴な風合いに
デニムを製織する際には、糸にある程度の伸度(しんど)が必要で、バナナ繊維自体には全く伸度がありませんでした。研究を重ねた結果、コートジボワール綿のナチュラルな素材感はバナナ繊維の風合いを引き立てるため、コートジボワール綿×バナナ繊維の混紡糸が完成しました。この混紡でバナナ繊維特有の“チクチクした肌触り”も軽減し、サラッとした麻のような素朴で独特な風合いのデニムが実現しました。

3. エシカルプロダクツ
環境に配慮した素材「バナナ繊維」と綿花栽培の支援を行っている「コートジボワール綿」で製品化したバナナデニムは循環型社会を実現するエシカルな製品です。現在、天然繊維のコットンやリネンは天然繊維であるがゆえに生産者が減り、採取量が減ってきているという背景があります。バナナ繊維は、リネンに替わる第三の素材として天然繊維の供給量を増やす取り組みの1つとなって欲しいと考え、開発に至りました。

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