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先日、本サイトでこんなタイトルの記事を掲載しました。
「パタヤで売春を断られたオカマが苛性ソーダ投げつけ、外国人男性は顔と体に火傷」
その翌日、バンコク在住の女性から一本のメールが本サイト宛に届いたのです。
それは「犯罪者だからといって、蔑称である“オカマ”を使うべきではない。即刻訂正を求める」という内容。
オカマは差別用語であるので、犯罪者の性別を示す表現として使うのは駄目だという内容でした。
実はこの記事、本文中では容疑者の性別を示す言葉としてニューハーフを使っていたのですが、タイトルを短くするために、軽い気持ちでニューハーフをオカマに変えていたのです。
というのもタイではオカマと呼ばれる人たちの存在は非常に身近で、コンビニやデパートの店員さんとしても普通に働いているし、タイ人の友人のファミリーが集まれば必ず1人はいるような感覚。だからなのか、ニューハーフでもオカマでもオネエでも、タイ人が言うレディーボーイでもカトゥーイでも、筆者には差別的には感じていなかったのです。
日本でテレビを見れば、いわゆるオネエタレントと呼ばれる方々が自身の性別を示す言葉としてオカマを多用していて特に禁止されている言葉でもないようですし、その他メディアでも度々見かける言葉です。さらに4年前に日本で公開されたタイ映画「アタック・ナンバーハーフ・デラックス」では、「夢とタマを追うオカマちゃんチームが放つ超笑激アタックムービー」というキャッチコピーが使われ、現在も販売中のDVDのパッケージにもしっかりとそれが書かれています。
差別用語なのに、こんなに普通に使われてる???
問題の記事を公開してからこれまで4000人ほどの方に読んでいただいたのですが、SNSでも普通にイイネがついてシェア、リツイートされ、抗議のメールを一本受け取った以外は何事も無いように時は流れて行きました。
その事実を見て思ったのが、「もしかしてオカマを差別用語と考えている人は多くないのかも?」ということでした。
強い調子で訂正を求めてきたメールの方に、「こんな事実があって、オカマを差別用語と考えていない人が多いのが現実なのかも」と返信をしたら、「だから良いとはならない!」とまた怒られましたが・・・。
実は本サイトが返信したメールでは「差別と考えていない人が多いのが現実なのかも」の後に、「ならば差別用語であることを、広く伝えるのが必要なのでは?」と続いていました。本サイトがタイトルを変更するのは非常に簡単なことですが、それで終わっては意味がありません。なので、それを周知させるために「その思いを本サイトで伝えませんか?」と本サイトへの寄稿をお勧めさせていただいたのですが、「抗議をしている本人を誘うとは呆れた」とまた怒られてしまいました・・・。こちらとしては大真面目だったのですが、大変失礼いたしました。
ただ、メールの相手ではない第3者(おそらくご家族)が、送ったメールの文面の一部だけ抜粋してツイートし、本サイトがあたかも酷いことを言っているような印象操作を行なったのはいただけませんよ・・・。
そんな訳で、「オカマという言葉は差別用語であるらしい」という、この記事の掲載となったのです。
よくよく調べてみると世の中では、オカマという言葉は当事者は使ってよく、第三者は使うべきではないと言われているようです。いずれにしても、オカマという言葉に対して不快に思う人々がいるということを頭の片隅に置いておくのが良いのかもしれませんね。
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