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タイの映画館で国王賛歌のトラブル「なぜ起立しない?」「足が痛い」

2019年05月13日
カテゴリー: タイランドニュース

タイの映画館では、上映前に国王陛下を称える「国王賛歌(เพลงสรรเสริญพระบารมี プレーン サンスーンプラバーラミー)」の映像と曲が流れます。その歳スクリーンには「立ち上がって、国王陛下に敬意を払ってください。」と表示され、観客は立って国王陛下に思いを寄せるのです。



それは2019年5月8日夜のことでした。足に腫瘍ができ、痛みで歩くのがやっとだったタイ人女性のAさんは、どうしても現在上映中の映画「名探偵ピカチュウ」を観たく、足を引きずりながらも映画館を訪れ、席についたのです。

やがて上映前の「国王賛歌」が始まり、観客たちは立ち上がりましたが、Aさんは足の痛みで、ひとり立ち上がることができませんでした。

もちろんAさんは国王陛下に敬意を払わないという意味でなく足の痛みで立ち上がれなかったのですが、事情を知らない後ろの席にいた男性は、Aさんに「あなたはタイ人ではないのですか?」と話しかけたのです。これはタイ人は当然国王陛下に敬意を払う必要があり、立ち上がらなければならないという意味です。

Aさんは微笑みながら「足が痛くて立てないのです」と答えると、男性はさらに「立ち上がらず、裁判になったのは知っていますか?警察に逮捕されることは知っていますか?」と続けたそうです。

とっさの質問だっためAさんは「はい。知っています。しかし私には足が痛くて立ち上がれないという理由があるんですよ」と答え、その場は収まったのだとか。

しかしトラブルはその後に起きました。映画が終わりAさんがトイレに行くと、先程の男性に遭遇。男性は「立てない」と言っていたAさんが歩いているのを見て激昂。Aさんは歩くのはやっとだと説明したものの、男性は聞き入れず、Aさんの腕を強く引っ張り、「不敬だ。警察へ連れて行く。IDカードを出せ!」と叫んだのです。

男性はAさんの“不敬”を報告するために警察へ電話をしたものの、警察は現れずにAさんは帰宅することができたのだそうです。

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Aさんはその後、一連の出来事を自身のFacebookに投稿すると、Aさん対して腕を引っ張るという暴力行為などを行った男性に対して批判が殺到。それを受けて男性はインターネット掲示板に釈明の投稿をしています。

男性によると、警察に電話をして女性を逮捕するように言ったものの、警察からは「ナンセンスだ」と言われたのだとか。またAさんは暴力行為に対して非を認めて謝罪をおこない、繊細な内容のため、この謝罪を持って全てを終わりにして欲しいとしています。

なおKhaosodによると、実際の法律では、「国王賛歌」の時に起立しないのは違法であるものの、その罰は100バーツの罰金とのこと。過去には「国王賛歌」で起立をしなかったことで裁判になった例もありましたが、結局無罪となったのだとか。

 

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タイの映画館で上映前に流れる国王賛歌の意味を教えて下さい。

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