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第17回 マイク・ピロムポン:庶民の心を歌って20年

2015年03月18日
カテゴリー: 音楽天国タイランド

第17回 マイク・ピロムポン:庶民の心を歌って20年

ルークトゥンは「田舎ものの歌」という意味だという事は別の場所でも説明しましたが、この音楽は単純に字面だけの意味以上に、重要な意味合いを持っています。

それはタイの庶民の心を代弁する歌だという事です。

特にバンコクは地方から出稼ぎに来て、肉体労働などに従事する人々が多く住んでいます。彼らの心のよりどころがルークトゥンという音楽な訳です。

そんな彼らの気持ちを代弁者として歌い続けてきた歌手がマイク・ピロムポン(ไมค์ ภิรมย์พร)です。

◆マイク・ピロムポンのこれまでの活動を振り返られるMP3集やDVD

マイク・ピロムポンは1970年7月生まれでウドンタニーの出身。1995年にアルバムデビューし、2015年現在まで18枚のオリジナルアルバムをリリースしています。

その内、1998年にリリースされた5枚目のアルバムに収録されている曲「ヤー・ヂャイ・コン・ヂョン(貧しき者の心の慰め)」は大ヒットし、マイクの代名詞的曲になりました。

現在もルークトゥンのトップ歌手として、1年を通してタイ全土でコンサート活動をしています。

◆ไมค์ ภิรมย์พร(マイク・ピロムポン)/ยาใจคนจน(ヤー・ヂャイ・コン・ヂョン)

特に現在は強者揃いの自身の専属バンド「コン・レーン・ガーン・バンド(คนแรงงานBand)」を率いてのステージを展開。見応えのあるショーを繰り広げています。

そんなマイク・ピロムポンのコンサートを観る機会が先日ありました。

場所はサムットプラカーンの県庁前広場。ここで行われていたイベントにマイクとそのバンドが演奏にやって来ました。

ルークトゥンの第一人者が来るとあっては、ステージ前は当然人だかり。マイクに花やチップをあげようと、子供から年配の方までが殺到しました。

ステージは数多くのヒット曲を惜しみなく披露。しっとり聴かせる歌から、終盤にはタップリと躍らせてくれるアップテンポ曲のメドレー、さらに所々でユーモラスなやりとりを入れて、年齢はもとより、国籍も問わない楽しいステージを魅せてくれました。

マイクの人気の秘密は、彼の歌う歌が良いというのは当然なのですが、それと同時に多くの人をひきつける人柄にあると思います。

ステージでは彼に花やチップをあげようやって来たファンには、歌いながらもそれらのひとつひとつに丁寧に対応する姿が印象的でしたし、さらに、我々のような外国人ファンがサインや写真をお願いしても、快く応じてくれました。

普通はファンから写真をお願いすることが多いですが、マイクの場合は向こうから「写真撮ろうぜ!」といった感じで、そのフランクな対応はファンだけに限らずスタッフなどをも魅了しているに違いありません。

2015年でデビュー20周年となる庶民の心の代弁者は、どんなに人気者になろうとも貧しい人々の気持ちを忘れず、これからもその思いを歌に託してくれることでしょう。

kapiraja
タイ音楽好きが高じて、現在現地調査中。ブログでも情報を発信しております。「タイ式エンタテイメントの楽しみ方」 http://blog.livedoor.jp/kapiraja1968/基本的にはジャンルにこだわっていませんが、どちらかといえばルークトゥン・モーラムに関する話題が多いです。
ゆくゆくは日本でのタイ音楽知名度がもっと上がれば良いと思っています。そして、タイと日本のミュージシャンとの交流がもっと盛んになってくれることを期待しています。
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