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第17回 タイを襲った大洪水、チャリティー活動にチームは協力してくれていたはずでは…

2012年6月12日 配信

2012年6月12日 掲載

「夢追人」のタイサッカー珍道中

タイを襲った大洪水。昨年3月に東日本を襲った大震災と大津波の時にいち早く支援の手を差し伸べてくれたタイの人々に対して恩返しがしたいと思い、チャリティーTシャツの販売を始めました。

 チームにも事情を話し、チャリティー活動を認めて貰ったと同時にチームも協賛するという形で、試合会場に販売コーナーを設置させてくれる事と、入場時に選手達がチャリティーTシャツを着て入場する事の許可をしてもらいました。

 入場時に着るチャリティーTシャツはチームが買い取ってくれると言ってくれて、ホームゲームの2試合だけでなく、実際被災したアウェイゲームのチャイナットとの試合でも応援の意味を込めてチャリティーTシャツを着用して入場して貰いました。

 実際その模様が新聞にも掲載されたし、チームも“この活動に協賛しています”という事をホームページ上に載せてくれたりしていました。

 このチャリティー活動も落ち着いてきたある日、僕はチームマネージャーからチーム事務所に来るようにと言われました。「何かな!?」と思いながら事務所に入ると突然「もぅ使わないから…」とチャリティーTシャツを10数枚持って帰るように言われました。

 「これはチャリティーTシャツで、この分はチームが買い取ると約束したでしょ!?」と確認すると「でも、もう使わないから」と訳の分からない言い訳。今にも怒りを爆発させそうな僕を見たチームマネージャーは「悪い、俺忙しいから…」と早々に退散してしまいました。

 怒りが収まらない僕はチームメイトのところに行って「おい、聞いてくれよ!?」とみんなにこの事を話しました。そうするとキャプテンが「俺、買うよ」と言ってくれたのを皮切りに、みんながチャリティーTシャツを買ってくれました。

 別にそんな気持ちでみんなに打ち明けた訳ではなかったのだけれど、この時は嬉しかったですね。このチャリティーTシャツは日本でも販売してもらい、日本からも義援金の協力をしてもらう事ができました。一筋縄ではいかなかったですけどね。何度も伝えてきた言葉ですけどこの場を借りて…皆さんご協力ありがとうございました。


伊藤琢矢(いとたく)

アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
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