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第11回 21世紀、モーラムは世界のスタンダードになる

2014年11月29日 配信

パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

注目のバンドがついにアルバムデビューです!

ワールド・ミュージックが世界的にブームになってから、かれこれ20年。その時、タイの音楽も一部で注目された事はありましたが、大きな潮流とまでにはなりませんでした。

しかし、現在に至るまでタイ音楽は世界中でファンを確実に増やし、近年はタイ国内でも新しい動きが出てきました。

中でも注目すべきはMaft SaiというDJの行動です。彼は忘れられていた古いモーラムやルークトゥンを発掘し、それをクラブでプレイすることにより、新たなタイ音楽ファンを開拓しました。

◆Maft Sai(2014年5月25日、TK Parkでのイベントにて)
Maft Sai(

そのMaft Saiが仕掛けたバンドがパラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)です。

ピン奏者のカムマオ・プータノン(คำเม้า เปิดถนน)とケーン奏者のサワイ・ゲーウソムバット(ไสว แก้วสมบัติ)というタイ音楽界屈指のテクニシャンをフロントに配し、タイ人と西洋人のリズム隊で構成されているこのバンド。

2012年に活動を開始し、これまで2度のヨーロッパツアーを成功させるなどして、着実に知名度を上げてきました。

◆Paradise Bangkok Molam International Band
パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

その彼らが満を持して2014年11月末に待望の1stアルバムをリリース。そして、そのアルバムの発売記念イベントが11月27日にバンコク都内で行われましたので、筆者も参加してきました。

パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

会場に到着してまず感じたのが、集まっていたお客の年齢層と多国籍ぶり。これまでこのコラムで取り上げてきたルークトゥン・モーラムのコンサートに集まるのは、ほぼタイ人のみで子供からお年寄りまで幅広い年齢層が集まっていたものがほとんどでしたが、この日は20代~30代の若者が中心で、国籍もむしろタイ人の方が少ないのではないかと思わせられるような顔ぶれでした。

そして、特に注目すべきポイントが、彼らは普段からルークトゥン・モーラムばかりを聴いている訳ではないという点です。ここに集まったのは、国やジャンルにこだわらず、世界中の良い音楽を探そうとアンテナを張っている人たちがほとんどでした。

パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

23時少し前から始まったライブは冒頭から大盛り上がり。カムマオ先生とサワイ先生のプレイに耳を奪われ、リズム隊に腰を動かされるという、頭と体を刺激される絶妙なバランス感覚に観客は瞬く間に引き込まれていきました。

パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

このバンドの大きな特徴のひとつとして、インストルメンツをメインとしたバンド(歌の無い楽器中心の演奏形態)であるという点があります。

タイの音楽は基本的に歌が中心で、皆が一緒に歌えるものほどタイ国内でヒットする可能性が高くなりますが、このバンドは歌を排除したことにより言葉の壁を越えてタイ国外の多くのファンを獲得することに成功しました。

◆左からカムマオ・プータノン(ピン)、サワイ・ゲーウソムバット(ケーン)
パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

◆左からPhusana Treeburt(Dr.)、Piyanart Jotikasthira(B)、Chris Menist(Per.)
パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

さらに、嗜好するジャンルも超越してファンが集まっているというのも重要なポイントです。異なるジャンルに精通するもの同士がこのバンドを目当てにひとつの場所に集まる。

それは、パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンドが様々な壁を越えた魅力を持ち合わせている証拠とも言えるでしょう。

この日のライブでは発売されたばかりのアルバムからの曲を中心に演奏されました。伝統曲をベースにカムマオ先生、サワイ先生のインプロビゼーション(アドリブ)とリズム隊との見事な駆け引きに夢中になり、時間が経つのも早く感じるほどでした。

パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド(Paradise Bangkok Molam International Band)

最後はアンコールを要望するファンに応え、予定以外の曲まで演奏してくれたパラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナル・バンド。

アルバムもリリースされた事で、今後、彼らがタイ国外でさらに注目が集まることは必至でしょう。また、このバンドの活躍により、タイの音楽が世界的に認知されるようになるのも、そう遠くないかも知れません。

そして、その国外での人気がフィードバックし、タイ国内でも新たな展開が生まれる事を期待したいものです。

kapiraja
タイ音楽好きが高じて、現在現地調査中。ブログでも情報を発信しております。「タイ式エンタテイメントの楽しみ方」 http://blog.livedoor.jp/kapiraja1968/基本的にはジャンルにこだわっていませんが、どちらかといえばルークトゥン・モーラムに関する話題が多いです。
ゆくゆくは日本でのタイ音楽知名度がもっと上がれば良いと思っています。そして、タイと日本のミュージシャンとの交流がもっと盛んになってくれることを期待しています。

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