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第264回 あの男に会いに行く-Nakhon Rachashima Soccer Camp(1)-

2015年11月10日 配信

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10月24-25日の連休を使いコラートへサッカーキャンプに行って来た。バンコクから移動に4時間、簡単には行ける場所で無く…早朝に出発した関係でバス内で選手共々道中ひたすら眠る。時々トイレ休憩。

折角なんでサッカーキャンプでは地元のチームと試合を組んで貰うようにしている。今回は地元TPLチームSWAT CATのジュニアユースチームと対戦出来る事になった。

常日頃選手達には「いつ誰が何処で自分らのプレーを観ているか分からない。だから毎試合セレクションの気持ちでプレーするのも有りなのではないか」と問い掛けている。しかし今回の試合で我がチームの選手達はやっぱり広いグランドでの戦いに慣れていないことを顕著に露呈してしまっていた。バンコクの環境面については本当に何とかしてやりたいと感じているのであるが…方や選手達は「やっぱり相手が(プロチームの)下部組織だから、仕方ないよね」とこぼしている。結構技術がある選手がこれだからね、情けねぇ…意識革命も必要だね。

このキャンプの目玉はTPL”SWAT CAT vs Bangkok Glass”の試合観戦とエスコートキッズであった。Bangkokでの知名度はやはりBGに軍配が上がるのであるが、「今日はオレンジのチームを応援しなさい」と…Giravanz時代のチームメイト”長野聡選手(SATOSHI)”が居るからね。実はこのエスコートキッズをするにあたり、一悶着も二悶着もあったのである。

エスコートキッズをお願いする際に「オレンジ色のT-shirtを着用すること」を条件とされた。そして調整をしていく段階で「アウェーチームのエスコートキッズをお願いしたい。」という事になり、CreerのAcademyユニホーム(白)での入場が可能ということで一旦話が落ち着いた。そして試合当日、SWAT CATジュニアユースとの試合を終え夕食を取りながら試合観戦の時間を待っていた時に一本の電話が入った。「今日TV中継が入るから、エスコートキッズキャンセルで…!!」

もぅこういう事に対して俺がキレてしまうことをタイ人スタッフは解っている様でね、バツが悪そうに「実は…」と伝えてきた最中に「はぁ、何言ってんだよ」と…「こっちはエスコートキッズ目的にバンコクから泊りで来てるんだ、何とかさせろよ」と。結局「11人だったら」とエスコートキッズがやれると確認が出来たのが試合開始1時間半前だったという。

事情を何も知らずに「(エスコートキッズ)クロックス(サンダル)でやるのマズいかなぁ」なんて呑気な会話をしていた選手達に「申し訳無いんだけど…」と相談を持ち掛けた。「エスコートキッズを全員がやれなくなってしまったんだけど、(やれない選手は)レプリカユニホームをプレゼントすることで許してくれ」と提案、すると「俺(エスコートキッズ)やらない」「俺も」「俺も」と辞退者が続出する珍事が発生したという(苦笑)。

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“2万人の観衆の中を入場しキックオフの時を待つ”という事はいくら口で説明しても伝わらない熱いモノ、この経験を切っ掛けにプロを目指す夢が芽生えると良いよね。試合の方は0-0ながら両チームがゴールへ仕掛け続ける激しい好ゲーム。センターバックとしてスタメン出場したSATOSHIはゴール前で身体を張り続け我慢し続けた事が最終的に功を奏す、ラストプレーでSWAT CAT歓喜のゴール。スタジアムが大興奮に包まれた中で試合終了の笛が鳴った。

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俺は選手達に常日頃「挨拶も含め規律を守ることが選手としても大切なこと」ということを口酸っぱく諭している。この日のSATOSHIのCreer選手達への振る舞いがね、凄く素晴らしかったんだよね。試合前にCreer選手達へ挨拶に来てくれたし、エスコートキッズを終えたCreer選手達の元へ試合前にも関わらず「有難う」とハイタッチしに来てくれた。更に試合終了後はグランドへ入る許可を取ってくれて日本人選手やスタッフに声掛けをしてくれて写真撮影まで応じてくれた。プロ選手としての振る舞いが俺の目には完璧に見えてね…「この男と同じチームで一緒にボールを蹴れたこと」を誇りに感じたね。

普段のキャンプとなると就寝時間まで”お菓子パーティー”なるものを開催し、遅くまでワイワイやっているのであるが、この日は程々に眠りに付く選手達なのであった(続く)。

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伊藤琢矢(いとたく)
アマチュアに拘りプレーを続けた20代。33歳でのプロ契約を期にJリーガーを目指す事に。大宮・岡山・北九州とJリーグ昇格に携わり、自身は36歳でJのピッチに立った。2011年よりタイに活躍の場を移した「夢追人」。
いとたくブログ『夢追人』
Regista in Thailand

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